胆嚢は、たんのうと読みます。言葉くらいは聞いたことはあるけど、身体の中での働きについてはよく知らないという方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は意外と知られていない胆嚢で引き起こされる病気について紹介します。
□胆嚢は食べた物の消化、吸収を助ける重要な臓器です
□胆嚢に負担がかかると病気になることもあります
□胆嚢で起こる病気を予防するためには食生活を改善しましょう
もともと胆汁には水分が多く含まれていますが、水分と塩分が吸収されることで濃縮されるしくみになっています。私たちが食べ物を摂取するとその濃縮された胆汁を胆管を通して十二指腸へ送ります。
この胆汁が十二指腸へ行くと同時に膵臓からも膵液(セクレチン、コレシストキニン)が流れてきて、これらは共に脂肪やたんぱく質の分解を促進させます。
この共同作業によって消化を助け、さらには吸収をスムーズにさせるといいます。
胆嚢内で胆汁がかたく固まってしまう病気です。これによって胆嚢や胆管で結石となり、胆石ができます。胆石ができる原因で最も多いのはコレステロールのとりすぎです。
胆汁内のコレステロールが増えすぎることで結晶化してしまい、胆石をつくります。脂肪食を摂取した後に痛みが起こるという症状が出ることで病気がわかることが多いです。
肥満体型の中年の女の人に起こるケースが多いので、食べ過ぎて太ってしまった...という中年女性には注意が必要です。
名前の通り胆嚢の炎症です。胆汁がうまく排泄されないことで引き起こされます。胆汁がうまく排泄されない原因の1つに上記に示した胆石が考えられます。
胆石が胆汁の通り道をふさいでしまうからです。胆石症の場合より痛みがひどくなるケースが多いのでおかしいな? と思ったら医療機関を受診しましょう。
また、細菌感染が起こることもあります。
胆嚢に悪性腫瘍ができる病気です。胆石症の人は胆嚢癌になりやすくなると言われています。慢性的な胆石症の方は特に注意して下さい。
先ほど、胆石症になると痛みを感じると説明しました。しかし胆石は最初は小さいので痛みを感じることはあまりないでしょう。自然に排出されるケースもあります。
それがだんだんと大きくなっていくと、痛みの発生に繋がります。身体に胆石が出来ていても痛みが起こるまでは自覚症状がないことからなかなか見つけにくい病気ではあります。
胆嚢内に結石がある状態で脂肪の多い食事をすると、その消化を助けようとして胆嚢がいつも以上に頑張って収縮して胆汁を出そうとします。
頑張りすぎることと、胆石によって胆汁がつまることにより痛みが起こると言われています。
痛みは背中、腰、胸、みぞおちのあたりに感じる方が多いです。痛みの症状も人それぞれ異なっています。これは胆石の出来る場所が人によって違うからです。
胆嚢を取り除くというとQOLに影響があるか心配になる方もおられると思います。
しかし、胆嚢を取り除いても消化にはなんの問題もありません。普通に日常生活を送ることは十分可能です。ただし、人によっては下痢をおこしやすくなります。
胆嚢で起こる病気を予防するためにまず必要なのは「食生活の見直し」。高脂肪食で胆嚢の病気は起こりやすくなります。脂肪の多い食事をとることでコレステロール胆石を引き起こすことにつながります。
また、胆嚢に貯蔵された胆汁を使わなければ胆石ができやすくなります。食事と食事の間をあけすぎると胆汁を使わない時間が自然と長くなります。
1回の食事で食べる量が多くなりすぎると、胆嚢に負担がかかるためこれもまた病気の原因となる場合もあります。
食事の基本は「1日三食、規則正しくとること。」そして「バランスよく。」これが予防のためには一番効果的だと言えるでしょう。
食べ物の消化と吸収を助ける器官であるのに、悪い食生活によって消化と吸収を妨げられては本も子もありません。
食生活に問題があると思う方は一度これを機に改善を心がけていくことをおすすめします。
(監修:Doctors Me 医師)
そこで今回は意外と知られていない胆嚢で引き起こされる病気について紹介します。
要チェック項目
□胆嚢は食べた物の消化、吸収を助ける重要な臓器です
□胆嚢に負担がかかると病気になることもあります
□胆嚢で起こる病気を予防するためには食生活を改善しましょう
そもそも胆嚢とは? 胆嚢の役割について
胆嚢は、肝臓の下部に存在している小さな臓器です。人間が食べた物を消化、吸収するための重要な役割を持っています。普段、胆嚢は肝臓で合成された胆汁を濃縮し、貯蔵しています。もともと胆汁には水分が多く含まれていますが、水分と塩分が吸収されることで濃縮されるしくみになっています。私たちが食べ物を摂取するとその濃縮された胆汁を胆管を通して十二指腸へ送ります。
この胆汁が十二指腸へ行くと同時に膵臓からも膵液(セクレチン、コレシストキニン)が流れてきて、これらは共に脂肪やたんぱく質の分解を促進させます。
この共同作業によって消化を助け、さらには吸収をスムーズにさせるといいます。
胆嚢の病気はどんなものがある?
胆嚢に負担がかかると病気を引き起こすケースもあります。胆嚢の病気を以下に示しました。胆石症
胆嚢内で胆汁がかたく固まってしまう病気です。これによって胆嚢や胆管で結石となり、胆石ができます。胆石ができる原因で最も多いのはコレステロールのとりすぎです。
胆汁内のコレステロールが増えすぎることで結晶化してしまい、胆石をつくります。脂肪食を摂取した後に痛みが起こるという症状が出ることで病気がわかることが多いです。
肥満体型の中年の女の人に起こるケースが多いので、食べ過ぎて太ってしまった...という中年女性には注意が必要です。
胆嚢炎
名前の通り胆嚢の炎症です。胆汁がうまく排泄されないことで引き起こされます。胆汁がうまく排泄されない原因の1つに上記に示した胆石が考えられます。
胆石が胆汁の通り道をふさいでしまうからです。胆石症の場合より痛みがひどくなるケースが多いのでおかしいな? と思ったら医療機関を受診しましょう。
また、細菌感染が起こることもあります。
胆嚢癌
胆嚢に悪性腫瘍ができる病気です。胆石症の人は胆嚢癌になりやすくなると言われています。慢性的な胆石症の方は特に注意して下さい。
胆石があると痛い?
胆石症は痛みを伴う
先ほど、胆石症になると痛みを感じると説明しました。しかし胆石は最初は小さいので痛みを感じることはあまりないでしょう。自然に排出されるケースもあります。
それがだんだんと大きくなっていくと、痛みの発生に繋がります。身体に胆石が出来ていても痛みが起こるまでは自覚症状がないことからなかなか見つけにくい病気ではあります。
なぜ痛むのか
胆嚢内に結石がある状態で脂肪の多い食事をすると、その消化を助けようとして胆嚢がいつも以上に頑張って収縮して胆汁を出そうとします。
頑張りすぎることと、胆石によって胆汁がつまることにより痛みが起こると言われています。
痛みの部位、程度
痛みは背中、腰、胸、みぞおちのあたりに感じる方が多いです。痛みの症状も人それぞれ異なっています。これは胆石の出来る場所が人によって違うからです。
病気の治療にはどんなものがあるの?
胆石を溶かすための薬はいくつかありますが、これは胆石の大きさが小さいとき有効だといえます。大きくなってしまった場合は外科的手術をして場合によっては胆嚢を取り除かなければなりません。胆嚢を取り除くというとQOLに影響があるか心配になる方もおられると思います。
しかし、胆嚢を取り除いても消化にはなんの問題もありません。普通に日常生活を送ることは十分可能です。ただし、人によっては下痢をおこしやすくなります。
病気を予防するにはどのようにすれば良い?
胆嚢で起こる病気を予防するためにまず必要なのは「食生活の見直し」。高脂肪食で胆嚢の病気は起こりやすくなります。脂肪の多い食事をとることでコレステロール胆石を引き起こすことにつながります。
また、胆嚢に貯蔵された胆汁を使わなければ胆石ができやすくなります。食事と食事の間をあけすぎると胆汁を使わない時間が自然と長くなります。
1回の食事で食べる量が多くなりすぎると、胆嚢に負担がかかるためこれもまた病気の原因となる場合もあります。
食事の基本は「1日三食、規則正しくとること。」そして「バランスよく。」これが予防のためには一番効果的だと言えるでしょう。
胆嚢は「消化・吸収」に、重要
胆嚢は食べ物の消化と吸収を助ける、重要な器官です。一方で脂っこいものや高タンパク食といった、偏った栄養の摂取、規則正しいとは言えない食生活を続けると胆嚢の病気につながることがあります。食べ物の消化と吸収を助ける器官であるのに、悪い食生活によって消化と吸収を妨げられては本も子もありません。
食生活に問題があると思う方は一度これを機に改善を心がけていくことをおすすめします。
(監修:Doctors Me 医師)