現代病のひとつである腰痛。パソコンを使ったデスクワークが主流になっている現代社会において、腰が痛いのは日常茶飯事です。

今回は腰の痛みの原因と少しでも腰が痛いのを軽くするために私たちが日常でできることを考察していきたいと思います。

要チェック項目


□腰の痛みの原因は姿勢の悪さ以外にも大きく考えられるものだけで7つもある
□腰の痛みを減らすには「ベッドを変えてみる」「柔軟をする」「ダイエット」
□がんこな腰の痛みは内臓疾患の可能性がある

腰が痛くなる原因は姿勢の悪さだけなのか?

腰が痛くなる原因としてよく考えられるのが姿勢の悪さです。仕事やその時々の状況によって異なりますが、私たちは1日のなかで座っている時間がとても長いです。

移動の電車やバス、職場でのデスクワークに資格試験へ向けた勉強をするときなど、座ってする作業が基本となっている人は多いはずです。

しかし、腰が痛くなる原因は決して姿勢の悪さだけではありません。そこには様々な要因があります。

腰が痛くなる7つの原因

自分は姿勢が悪いから腰が痛いのだ、という勝手な判断だけで姿勢を良くし続けても、原因が姿勢によるものでなければ腰の痛みがとれることはないでしょう。

まずは腰が痛くなる原因にはどういうものがあるのかを知っておく必要があります。大きく考えられるだけでも腰の痛みの原因は姿勢の悪さ以外に7つあります。

・背骨のゆがみ
・血流が悪い
・筋力の衰え
・筋力の疲労
・寝相が悪い
・肥満体型
・ストレス

このように内面的なものから精神的なものまで腰が痛くなる原因は様々です。しかも今回は腰が痛くなる原因としてよく取り上げられるものを書きましたが、原因はこれだけではないのです。

腰が痛くなる原因は他にもたくさんのあります。そもそも腰が痛くなる原因は不明の場合が多く、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、はっきりと原因が特定できるものは全体の約15%だと言われています。つまり、約85%の方の腰が痛い原因はわからないのです。

しかし、わからないからといって何も対策ができないわけではありません。一つ一つ、腰が痛いと思われる原因を改善することで、腰の痛みを軽減することができます。

腰の痛みを軽減する方法 〜初級編〜


ここでは腰の痛みを軽減するのに、私たちが今すぐにでも取り組むことができることを2つお教えします。

ベッドを変えてみる


寝相の悪さと寝不足により、腰が痛くなる場合があります。ここで見直さなければいけないのは、どのような寝具を使っているかです。とくに重要なのが布団です。

腰に悪いと言われている布団には3種類あります。「柔らかすぎるもの」「固すぎるもの」「低反発のもの」以上の3種類です。

意外なのが低反発の布団。一見、低反発は腰に良さそうなイメージがありますが、そんなことはありません。低反発の布団が自身の体重によって沈み、腰が固定されます。

結果、低反発の布団は腰に負担を与えてしまうのです。さらに寝返りを打つことも少なくなるため、もしも今、低反発のものを使っている方は一度、布団を変えてみましょう。

ストレッチで柔軟性を高める


ストレッチにより柔軟性を高めることも腰痛には有効的と考えられています。ストレッチは固まった筋肉をほぐすだけでなく、血流を良くする効果もあります。

先に述べたように血流の悪さは腰が痛くなる原因のひとつです。柔軟性を高めることは筋肉をほぐし、血流も良くするという2つの効果があるため、腰痛にはかなり効果的です。

腰の痛みを軽減する方法 〜ダイエット編〜


肥満の人は肥満でない人に比べ、現在そして過去に腰痛症で治療を受けたことがある人が多いと言われています。ですが、肥満と腰の痛みに共通点があるかどうかは正式に認められていません。

しかし、腰の痛みの原因の約85%は不明のため、腰痛の疑いがあるものは少しでも改善していくのが大事でしょう。ダイエットをする上で注意しなければいけない点は、食事制限と筋力の鍛え方です。過度な食事制限は身体の筋力を著しく衰えさせる可能性があります。

とくにタンパク質は筋力を作る上で必須の栄養素です。ダイエットをしたために、さらに腰の痛みが悪化する可能性もあるため十分注意しましょう。

次に筋力の鍛え方です。女性で多く見られるのが腹筋だけを鍛える筋トレを行うことです。筋力というのはバランスがとても重要です。ある一方の筋肉を鍛えた場合は、それと相対する部位の筋肉も鍛えなければいけません。

腹筋だけを鍛えると、背筋とのバランスが崩れてしまい、結果、身体全体の重心が変わってしまいます。腰の痛みを軽減させるためには腹筋と背筋の筋力をバランスよく鍛えるのが重要になります。

腰の痛みが長引く場合は医療機関へ

腰の痛みが長期間にわたって取れない場合は必ず医療機関へ行きましょう。

腰の痛みは筋肉や骨のゆがみからきているのだろうと判断し、整体や整骨院へ行く方がよくいますが、最低でも一度は医療機関へ診察に行くことをお勧めします。

なぜなら腰の痛みは内臓疾患から来ている場合があるからです。がんこな痛みが続く場合は、腰の痛み以外の病気の可能性も視野に入れることが大切になります。

腰の痛みはだらしない生活へのサイン

適度な運動を行い、普段の食事にも気をつけ、夜はぐっすり眠れている。このような方で腰の痛みを訴える人はあまりいないと思います。

腰が痛み出すのは、不摂生な生活を送り始めていることへのサインかもしれません。日常の不摂生は確実に身体にダメージを蓄積させていきます。

腰の痛みに関しても、容体が悪化する前に予防とケアを心がけるようにしましょう。

(監修:Doctors Me 医師)