医師監修

腰痛とは

腰痛とは、炎症などいろいろな原因で痛みを感じる状態を指します。痛みを感じる期間によって急性、亜急性、慢性と分類されることがあります。
痛みの原因がわからない場合は、検査をする必要がありますので整形外科など該当診療科目を受診しましょう。受診することで原因がわかり症状が緩和されたり、原因の病気の特定ができますが、反対に受診しなければ痛みを悪化・進行させ、治療が長引くことがあります。まずは確実に受診し、治療期間が長期間に及ぶ場合は医療制度を上手に利用しましょう。

腰痛の症状

腰をおさえる女性
腰痛に多く見られる症状としては、鈍い痛み、差し込ような痛み、痺れるような痛みなどです。痛む部位も骨、筋肉、関節とさまざまあり、それによって痛み方も治療方法も変わってきます。痛みの強さの度合いや種類は個人差があります。

腰痛の原因の1つとして、筋肉の炎症があります。腰痛が発生した際、レントゲン撮影をして脊椎に異常がなければ、筋肉の炎症による腰痛症と診断されます。この場合、急に腰をひねったり、重いものを持ったり、スポーツをしたりといった行動が主な引き金になっています。腰の一部または全体が痛む症状で、対策としては筋肉の炎症が治まるのを待つことになります。痛みによるストレスが強いときは、湿布や痛み止めが用いられます。一方、脊椎に異常があり、筋肉に炎症が起きやすくなっていることもあります。この場合は、腰の痛み止めと同時に、脊椎に対する治療も行われます。腰痛が生じた場合は、整形外科で原因を究明することが早期治癒への近道です。


よくある腰痛


腰の痛み
・疼痛
・刺し込むような痛み
・鈍い痛み
・チクチクする痛み
・痺れる痛み

また、痛む部位が骨・筋肉・構造的な部位かによっても痛みが変化します。痛みの頻度・発現時間・発現する時間帯なども変わってきます。

腰痛に伴って起こる症状には発熱・下肢の痛みや痺れ・臀部の痛み・不正出血・うつ状態などがあります。

腰痛を伴う病気や症状


更年期の女性
更年期障害(ホットフラッシュ・貧血・のぼせ)
・生理や妊娠・子宮癌(イライラ感・性器からの出血)
・ヘルニア(排泄障害)
・骨粗鬆症(腰が曲がる・圧迫痛)
・腎盂腎炎(発熱)

下肢の痛みや痺れなどの神経症状や器質的な原因がない腰の痛みもあります。これは痛みが軽くなったり急激に痛くなったりを繰り返したり、長期間に及び持病化したりするので、腰の痛みが長時間継続する場合は早期の受診をしてください。歩行障害も引き起こされることがあります。
なお、受診する前に腰の痛み以外にどんな症状があるのか確認しておく必要があります。腎盂腎炎や子宮系の疾患が疑われる時は整形外科以外の診療科を受診しましょう。

●ふくらはぎと腰痛の関係
ふくらはぎ
ふくらはぎのむくみは、腰痛のサインです。血液は心臓で全身に運ばれますが、下半身に流れてきた血液は下半身の筋肉によって心臓方向へ戻されています。その時の中心的な役割をするのが、ふくらはぎの筋肉です。腰痛を発症している人や発症しそうな人は、共通して腰回りの筋肉がこり固まっています。このような状態では、正常に腰を支えることができないため、体のバランスが悪くなる分、ふくらはぎに大きな負担がかかります。その結果、ふくらはぎの血行が悪くなり、むくみが起きます。ふくらはぎのむくみを解消するには、ふくらはぎのケアはもちろんですが、腰のケアもしっかりと行うことが大切です。

●足のしびれと腰痛の関係
足のしびれ
腰痛を訴える人の多くが足のしびれを感じる場合があります。その原因として考えられるのは、腰のヘルニア、腰椎すべり症などがあげられます。腰のヘルニアは背骨の間にある椎間板が変形し、背骨を通る神経に触れることで足にしびれを感じさせるといわれています。腰椎すべり症では、背骨の腰の部分が滑ったり、前にずれることにより神経を圧迫し、腰痛や足のしびれを感じることがあります。腰椎すべり症は必ずしも痛みを伴うものではありませんが、同じ姿勢を続けたり長時間の立ち姿勢などの影響で痛みが強くなる場合が多いようです。

●腰痛の症状によって病気を推測
腰痛といっても、痛みの具合や部位によって原因の病気が異なります。一番多くみられる腰痛は長い間同じ姿勢で作業を行っていたときなどに起こる慢性的な腰痛です。腰の筋肉やじん帯に長時間負担をかけることで疲労が積み重なって発生します。

・突然激痛を感じ立っていられなくなるような痛みの場合
急性腰痛、いわゆるぎっくり腰を疑いましょう。ぎっくり腰は筋肉、じん帯組織の損傷によるものと考えられていますが、詳しいことは判明していません。

・臀部から足にかけてしびれを感じる場合
腰椎椎間板ヘルニアの可能性があります。この病気の場合、前かがみになった時に腰痛を強く感じることが特徴です。椎間板の中にあるゼリー状の髄核が外に漏れて神経を圧迫することよって腰の痛みなどを引き起こします。

・どんな姿勢をしても腰痛の痛みが軽減しない場合
背骨や内臓に炎症、腫瘍などができていることがあります。抵抗力を失った高齢者に多い腰痛で、たかが腰の痛みと放置していると取り返しのつかない事態にもなりえます。腰痛がどんな恰好でいる時も取れない場合は、早急に医師の判断を仰ぎましょう。

腰痛の原因

肥満体形
腰の痛みの原因も個人によってさまざまです。腰痛の原因は、日常生活の中に潜んでいると考えられます。普段から前傾(猫背)で過ごすことが多い人、椅子やソファーなどに座った時に足を組むなど無意識に行なっている行動も腰痛を引き起こす原因の1つです。長時間同じ体勢でいる、肥満気味などの人も腰痛になりやすいので気をつけなければいけません。原因が姿勢による場合は検査をしても原因が不明と診断されることがあります。

腰痛の原因となる姿勢


足を組んで座る
・普段から前傾姿勢でいる
・座った際に必ず足を組む
・長時間座りっぱなし又は立ちっぱなし
・重い荷物を高い頻度で持ち上げる
・いつも同じ肩にバッグをかける
・肥満体型
・お腹が出ている
・柔らかい布団で寝ている
このような姿勢をしていると感じたら姿勢を正す習慣をつけましょう。

2つの腰痛タイプ


腰痛には大きく2つのタイプがあります。

●パターン1:椎間板ヘルニアなど腰椎そのものに影響を及ぼすタイプ
腰痛の代表的なパターンで、「ぎっくり腰(急性腰痛症)」「椎間板ヘルニア」など腰椎・周辺組織に原因があるものです。原因は、どちらも姿勢が悪いことです。普段から前傾姿勢でいる、普段から足組をして座っているなどがあります。そのうち、立っていることが辛くなったり、椅子に数分座ること辛くなります。ほかに骨粗鬆症なども併発する可能性がありますので、病院に行きましょう。ただ、ぎっくり腰は突然なります。筋肉の慢性疲労です。重い荷物を中腰で持ち上げる瞬間に激痛が走ったり、よろけただけで腰痛が発生します。今まで何ともなかったのに、ある瞬間にぎっくり腰になりますので気を付けましょう。痛みが強くても腰だけが痛む場合は安静にしていれば自然に治ることもあります。ただし、痛みが和らいできたからといって無理に動いて再発を繰り返すと、慢性腰痛の原因となる場合があります。どちらも対策として、生活習慣をよくする、姿勢を正す、適度な運動が大切だと思います。もちろん、これ以外の原因で腰が痛くなることもあります。人それぞれ原因が違いますので、心配な方は整形外科がある病院で診察したり、整体院に行ってみるなど改善するようにしましょう。
また、腰椎に影響する疾患の中には骨転移性の癌もありますので楽観視せずに必ず検査を受けましょう。

≪椎間板ヘルニアの図≫
椎間板ヘルニアの図

<<筋肉の炎症が原因>>
腰痛の原因の1つに筋肉の炎症があります。腰痛が発生した際、レントゲン撮影をして脊椎に異常がなければ、筋肉の炎症による腰痛症と診断されます。この場合、急に腰をひねったり、重いものを持ったり、スポーツをしたりといった行動が主な引き金になっています。腰の一部または全体が痛む症状で、対策としては筋肉の炎症が治まるのを待つことになります。痛みによるストレスが強いときは、湿布や痛み止めが用いられます。一方、脊椎に異常があり、筋肉に炎症が起きやすくなっていることもあります。この場合は、腰の痛み止めと同時に、脊椎に対する治療も行われます。腰痛が生じた場合は、整形外科で原因を究明することが早期治癒への近道です。

<<お尻の筋肉のこりが原因>>
お尻
実は、お尻の筋肉のこりが腰痛の大きな原因なのです。お尻の筋肉は、日常生活の中で腰に掛かる衝撃を少なくするクッションの役割をしています。そのため、お尻の筋肉がこり固まっていると強い衝撃が直接腰に掛かって負担が大きくなり、それが腰痛の原因となります。お尻の筋肉は運動不足により血行が悪くなり、こり固まるので、ストレッチ体操などでお尻の筋肉をほぐしてあげることが大切です。また、マッサージによりお尻の筋肉をほぐすことも効果的です。テニスボールをお尻に当てて転がすと楽にマッサージできます.

<<骨の障害による腰痛>>
骨の障害による腰痛には、脊椎のゆがみや第4、5腰椎の異常によるものと、椎間板の異常によるものとに分けられます。脊椎のゆがみは筋肉の低下や疲労、姿勢が悪いとS字カーブを描く脊椎がゆがみやすくなり、その負担が周囲部位にかかり腰痛を引きおこします。また、第4、5腰椎は脊椎のなかでも負荷がかかりやすく異常が起こしやすいのです。これらによって引き起こされるのが腰椎症と腰椎分離症です。椎間板の異常による腰痛には、髄核が飛び出し神経を圧迫する椎間板ヘルニア、老化による椎間板の変性や骨棘の形成で引き起こされる変形性脊椎症、同じく老化により椎間関節が減って腰椎前にずれて痛みやしびれを引き起こす椎変性すべり症、激しい運動やスポーツで腰の負担が増すことで腰痛を引き起こすシュモール結節などがあります。


●パターン2:周辺の臓器や神経に由来するタイプ
胃潰瘍などの消化器系疾患、腎盂腎炎・尿管結石など泌尿器科系疾患・子宮筋腫などの婦人科系疾患などが原因と考えられます。まれに大動脈瘤など循環器科系疾患の場合もあります。このタイプの腰痛は重篤な疾病が原因の可能性があります。どんな姿勢をとっても痛みが続く、発熱がある、冷や汗が出る場合などは、すぐに整形外科か内科を受診しましょう。

内臓疾患によって起こる腰痛の原因の一つに、後腹膜と呼ばれる腹膜があります。背中側にあるこの後腹膜周辺の内臓が傷むことで、その痛みが腰まで響き腰痛を引き起こします。そんな内臓疾患によって起こる腰痛の症状はどのようなものがあるのでしょうか。すべての病気に当てはまるわけではありませんが、次のような症状を感じる場合は医師の診察を受けることをおすすめします。まず、腰を反らせたり曲げたり、いろいろな姿勢を取っても腰痛が取れない場合、内臓疾患によって痛みを感じている可能性が高いといえます。通常、腰の筋肉などが損傷して起こる腰痛は痛みを感じる場所を刺激した時と、守っているときの姿勢で傷みの具合が違うからです。また、空腹時に痛みが強かったり、逆に満腹になると傷むなど食事に関連する場合も内臓疾患の場合があります。

原因が特定できる腰痛は15%程度と少なく、大部分の人は原因不明の痛みで苦しんでいます。ほかにも、うつ状態やストレスなど精神的な疾患が腰痛の原因となるケースもあります。このタイプが発症した場合は心療内科や心因性腰痛に対応している整形外科に診てもらいましょう。心理的・社会的要因が隠れていることがありますが、痛みの事ばかり考えるために腰痛が慢性化してしまいがちです。まずは姿勢など生活習慣を見直しましょう。

●内臓が原因の腰痛の症状
腹痛
X線やMRIなどの検査でも異常が見つからないような腰痛の中に、内臓の病気が原因となるものがあります。内臓が原因の腰痛は約1%ですが、内臓の疾患が隠れている場合もありますので、原因がわからない場合は早めに病院で診察してもらいましょう。
・安静にしていても痛い
・空腹時に痛む
・血尿が出る
・生理中に痛みが強まる
・症状がだんだんひどくなる
というような場合には内臓の病気の可能性があります。腰に近い臓器である十二指腸、腎臓、膵臓(すいぞう)の病気には、十二指腸潰瘍、腎盂炎・尿路結石・膵炎・子宮がんなどがありますし、腹腔内の胃・肝臓・大腸の病気には、胃潰瘍・胆石症などがあります。


●内臓疾患が腰痛に現れるのはなぜ?
腰のすぐ近くには後腹膜があり、ここには十二指腸や腎臓、膵臓、そして子宮の一部が収められています。後腹膜の中の臓器に異常があった場合、痛みが後腹膜を通じて腰に響き、腰痛が引き起こされるのです。また、疾患により内臓が肥大することで、腰や背中が圧迫され痛みを感じることもあります。筋肉や骨が原因の腰痛と区別する方法は、姿勢に関わらず痛みが持続する、食事や生理にともなって痛みが変化する、排尿時に痛みや血尿があるなどのサインを見つけることです。こうした場合、十二指腸潰瘍や肝炎、尿結石、子宮の疾患が起きている可能性があります。自己判断せず、病院で相談することが大切です。

<<内臓疾患によるの腰痛>>
胃潰瘍などの胃の疾患の場合は左側の背中から腰にかけて痛みを生じることがありますし、急性膵炎(すいえん)では、腹部から背中の方にかけて激しい痛みが生じます。尿管結石や腎結石(じんけっせき)の場合は背中の下の方と下腹部に激しい痛みが生じます。なお、内臓疾患が原因の腰痛では「安静にしていても痛みが軽くならない」「痛みの発生が急で不規則」「冷や汗や熱が出る」などの症状があります。内臓疾患が原因の場合、命にかかわる重篤な疾病の可能性がありますので、疑わしい場合は早急に医療機関を受診しましょう。

<<右側だけが痛む腰痛の原因>>
腰痛にはその症状によりさまざまな原因が考えられます。右側にだけ痛みが起こる場合は、体の歪みが主な原因のほか、内蔵の病気が原因の場合もあります。右側だけが痛む腰痛の原因として考えられる病気は、肝臓、膵臓、腎臓などの疾患、また、夜中に痛みが急激に出た場合は、尿路結石も考えられます。さらに、まれに虫垂炎でも右側だけの腰痛がおこる場合があります。内蔵の病気が原因でおこる腰痛は、常に痛みが続くという特徴があるので、右側だけに強い痛みが続く場合は、早めに病院にかかるようにしましょう。

<<原因不明の腰痛の多くはストレスが原因>>
慢性の「非特異性腰痛」で、レントゲン写真で見ても骨などに異常は見られず、鎮痛剤などを処方しても病状が改善されない場合に、原因のひとつとして社会的ストレスが考えられます。強いストレスがかかると自律神経が乱れ、交感神経が活発になり、様々な不調が体にあらわれます。そうした中で、腰痛の元となる血行不良や筋肉の緊張も発生します。スポーツ選手でも大きな大会が始まる前になると腰痛を訴える選手が多いという調査もあり、勝負に対するプレッシャーや人間関係などの悩みで腰痛が誘発されていると考えられています。

<<その他婦人科系の病気に絡む腰痛>>
お腹をおさえる
1. 月経困難症
月経に伴う腰痛で、腰痛以外にも腹痛など様々な痛みが伴うことが多いです。ひどい場合には鎮痛剤などで対処しましょう。
2.子宮内膜症
普段は、月経困難症の一緒に症状が出ますが、ひどくなると生理時ではない普段のときでも症状が現れます。
3.子宮がん
気づきにくい病気ですが、主な症状に腰痛があります。ただの腰痛とは思わずに、女性は婦人科検診に行ってみてはいかがでしょうか。また、腰痛の症状がない女性もこれから発症しないために定期検診に行くことをオススメします。

<<女性の腰痛>>
女性を悩ます腰痛の原因にはさまざまなものがありますが、代表的なものは「月経前症候群(PMS)」によるものです。PMSの症状は人により異なりますが、生理前になると腰が痛くなるという人は少なくないでしょう。対策は以下になります。

腹巻
1)生理前の腰痛を緩和させるためには、まず冷やさないこと
2)腰や腹部を露出するような衣類は避けて、保温性が高い衣類を身につけましょう
3)冬季は冷えやすくなりますから、カイロや腹巻きを使うと腰や腹部を温めることができます
4)塩分やカフェイン、アルコールの過剰摂取はPMSを悪化させる原因となりますので、極力避けましょう
5)バランスの良い食事をとり、リラックスして過ごしましょう。ストレスやプレッシャーなど精神的な不安は、PMSに影響を与えます。

腰痛の予防/治療法

ストレッチ
<<予防法>>
1)意識して姿勢をよくすること
2)座った姿勢では「背筋を伸ばす」「背もたれの使い方」に意識して気を付けることが大切です。
3)立った姿勢では、鏡を見て、体の左右どちらかに曲がっていないかなど調べ、自分の姿勢がどのタイプかを知ることが大切です。
4)深層部の筋肉を鍛えるためには、ストレッチや体幹トレーニングが有効です。
5)入浴することで、血流を良くし、筋肉のコリを改善し、慢性の腰痛を予防します。
6)身体を動かすこと。ストレッチ体操やウォーキングなど、腰に負担をかけず、腰回りの筋肉をほぐす運動が効果的です。
7)重い物を持ち上げる時は、決して急には持ち上げず、ゆっくりとした動作を行う事。
8)湿布やコルセットなどを利用
9)腹式呼吸で腹筋を鍛える
10)生活のリズムを整えてストレスの原因を除去するかストレスの発散方法を探します。
11)腰に良い姿勢は、重心が頭の先から足の先までまっすぐに体の中心を通っている姿勢です。ポイントは「顎を引く」「胸を軽くそらしおなかを引き締める」ことです
12)歩く時の姿勢も、「すり足」や膝が曲がった歩き方は腰痛原因となります。歩く時も姿勢良く、テンポ良く歩くようにしてください。
13)歩く姿勢が悪い原因に靴の可能性もあります。腰痛予防にはスニーカーのようにクッションがしっかりしていて、足をサポートしてくれる靴をはくようにしましょう。

● オフィスで出来る簡単ストレッチ
椅子の上で出来る簡単なストレッチです。まず、椅子に腰掛けて、手は膝の上に置きましょう。そのままゆっくり息を吐きながら状態を前に倒します。無理をしない程度まで倒したら、5秒間姿勢を保ちます。その後、ゆっくりと姿勢を元に戻します。これで1セットとなります。

●お尻のストレッチ
お尻の凝りが腰痛の原因になっていることもあるので、毎日お尻のストレッチを心がけるといいでしょう。いずれも、ストレッチするときには息を吐きながら左右とも行います。お尻は伸ばしにくいのでじっくりとストレッチしましょう。

1.仰向けでストレッチする場合
どちらかの膝を曲げ外側に開きます。そして、片手で膝をもう片方の手で足首を持ち、胸に引き上げるようにして持ち上げます。
2.座ってストレッチする場合
両手を後ろに置き、立てた膝に片足を乗せお尻をじりじりと前に送って、胸と足を近づけていきましょう。

● 腰に負担のかからない姿勢
座位は立位の3倍ほどの負担がかかり、椅子などに座って仕事などを長時間する場合、姿勢が悪いと腰への負担が大きくなり、腰痛の原因や悪化を引き起こします。同一の姿勢でいることも腰痛を引き起こす原因となり得ますが、腰に負担のかかりにくい姿勢を意識することは必要です。腰に負担のかかりにくい姿勢は、左右に均等に体重がかかり、背骨が自然なS字型になっている姿勢です。立位、座位共に姿勢を意識しましょう。

● 睡眠時の不良姿勢
無意識下である睡眠時において、自身の睡眠環境によっては不良姿勢で睡眠をとっているケースもあり、気づかないうちに腰への負担を与えていることもあります。予防として、背骨のS字型を崩さないように自分にあった枕の高さやマットの柔らかさを選ぶと良いでしょう。睡眠状態の姿勢も意識して環境改善していくことで腰への負担の軽減や腰痛の予防が期待できます。

● 日常生活の中で腰に負担をかける動作
前かがみの人形
腰に負担をかけるのが、上半身を前にかがめる動作です。上半身を前にかがめて荷物を持ち上げる動作には、特に注意が必要です。荷物を持ち上げる時はひざを落として正面で持ち上げるようにしましょう。洗面台で顔などを洗う動作も腰痛の原因になります。洗面台で顔を洗う時は、ひざを曲げてかがむようにすれば状態の傾斜が小さくなるため、腰への負担を減らすことができます。また、シャワーを浴びる時も中腰ではなく、椅子に腰かけ、上体を起こした状態で浴びるようにしましょう。
背伸びをした状態で高いところの荷物を取る時も注意が必要です。背伸びをして腰椎が反り返っている状態で荷物を持つため、負荷が直接腰にかかるからです。高いところの荷物は台に乗って取るようにしましょう。また、洗濯物を干す時も、高いところに干さないで済むように洗濯竿の高さを低くしておくか、台に乗って干すようにしましょう。


<<治療法>>
腰痛の治療法として、外科的治療保存的治療があります。

● 外科的治療
手術風景
手術をして痛い部分を取り除く方法です。下半身が麻痺したり、すぐに治療を行わないと後々重大な影響が残ることが考えられる場合などは手術をするようです。

● 保存的治療
コルセット
・痛み止めや血流をよくする薬を処方する薬物療法
・筋肉を鍛え強い腰を作り背骨を守っていく運動療法
温熱治療法としては、梁薬や入浴で血流を改善
・装具を付けて腰の負担を和らげて痛みを軽くする装具治療法、、電気やレーザーを当て、痛みを和らげる方法があります。
コルセットは、身体を動かす時に生じる痛みを軽減してくれるので、即効性が高いです。

●腰回りにある腰痛に効果的なツボ
腰痛は血行が悪くなり、筋肉が固まってまわりの神経を圧迫することで痛みが生じます。初期の段階では治しやすいのですが、そのまま放置すると慢性の腰痛となってしまいます。痛みの緩和には、ツボ押しが効果的です。ツボを優しくゆっくりと揉むか、息を吐きながら押すといいでしょう。

1.おへそから指3本分外側にずらした位置の左右2箇所に「天枢(てんすう)」があります。膝痛や消化不良、慢性的な下痢や便秘にも効果的です。
2.おへそから下に指4本下がったところにある「関元(かんげん)」
3.腰にあるツボで、おへその真裏の背骨と背骨の間にある「命門(めいもん)」。ここは腰痛だけでなく冷え性や下痢などにも効果的で、体力と気力を強めて疲れを取ってくれるツボになります。
4.「命門」から指4本分両外側にある「志室(ししつ)」。左右2箇所に位置します。疲れたときや冷えたときに刺激すると良く、生殖器や泌尿器疾患のツボとしても役立つでしょう。

●手・腕・足にある腰痛に効果的なツボ
手や腕や足にも腰痛に効くツボがあります。腰痛で動けないときはこれらのツボを1日2~3回、1~2分ずつ刺激します。

1.手には「腰腿点(ようたいてん/やおとえてん)」があります。人差し指と中指の付け根から手首にかけての中間点と、薬指と小指の付け根から手首にかけての中間点の2箇所です。つまむようにするか、指先の方へ押すように揉むといいでしょう。
2.手の甲側の親指と人差し指の付け根が交わったところに「合谷(ごうごく)」があります。
3.足にはくるぶしとアキレス腱の間に、内側に「崑崙(こんろん)」外側に「太渓(たいけい)」があります。
4.腕を曲げた時に出る横じわの外側から手の方向に指3本分のところにある「手三里(てさんり)」は、全身の疲れに効くので、痛くない程度に刺激すると効果があります。
5.膝裏の真ん中に「委中(いちゅう)」があります。
6.膝から指3本分上の内側寄りに「血海(けっかい)」があります。

●お灸による治療
お灸
腰痛の種類には大きく分けて2つ、急性腰痛と慢性腰痛があります。火を使ってお灸をすえることに抵抗がある方は、火を使わないお灸を試してみたり、実際に鍼灸院で施術と指導をしてもらうのもいいでしょう。お灸には副作用がほとんどありません。腰痛の方は、一度試してみてはいかがでしょうか。
・急性腰痛
ぎっくり腰とも呼ばれる急性腰痛をお灸で治療する場合には注意が必要です。ぎっくり腰は多くの場合筋肉の炎症を伴います。患部に直接お灸をすることは、炎症に熱を加える事になり、元の炎症を悪化させる場合があります。ご自身でお灸をすえる場合は、患部は避け、腰とは離れた「腰腿点(ようたいてん/やおとえてん)」(手の人差し指と中指の付け根から手首にかけての中間点と、薬指と小指の付け根から手首にかけての中間点の2箇所)などのツボを使うことが効果的です。
・慢性腰痛
お灸の熱が患部の血行を良くし、さらにツボの刺激も出来て2つの効果を得ることが期待できます。「大腸兪(だいちょうゆ)」(腰部の2つのツボ、骨盤の高さ、背骨から指幅2本分)などの患部付近のお灸に加え、痛みと同じ経絡上のツボを使うとさらに効果的です。

※ 治療でマッサージを利用する方もいますがマッサージしてはいけない腰痛もありますので事前に医師のに相談してから行うようにしましょう。
※ 痛みの完治にはさまざまなアプローチがあります。たとえば、ぎっくり腰など安静に寝ているだけで治る場合もあればヘルニアなど外科手術が必要なケースもあれば、薬物療法が有効な場合もあります。痛みが強く生活に支障が出ると診断された場合は、ブロック注射など痛み止めの局所麻酔剤や抗炎症剤などが注入されます。
※ 腰痛で受診した場合は最初に命に関わる疾患が隠れていないかチェックし、MRIなどの画像診断や超音波検査・問診・血液検査・尿検査・内診など徹底的に検査する必要があります。


● 妊娠・出産
妊婦
妊娠中はホルモンバランスや姿勢の変化などが主な腰痛の原因です。出産後は骨盤のゆがみ、育児中は子どもを抱っこすることなどから腰に負担がかかり、腰痛になるケースが多いでしょう。そういった時は周囲の人に協力をしてもらいながら、腰に負担をかけないように心がけてください。無理は禁物です。ただし、腰回りの筋肉が弱くなったり、硬くなったりすることにより腰痛が発生することもありますので、軽い腹筋運動や柔軟体操が必要な場合もあります。
腰痛の原因はヘルニア等の神経的な問題と言われることが多いですが、筋肉が原因のケースもあります。そのようなケースでは腰を使わないと筋力がどんどん低下してしまいます。腰痛が発症したらすぐに整形外科などで診断してもらい、運動療法の必要性を確認し、医師の指示に従って適切な対応を取るようにしましょう。

腰痛の薬の上手な選び方・使い方

詳細をみる
腰痛の薬は、患部を長い間冷やしたり暖めたい場合に向いている貼り薬、量を調節しやすく、皮膚に早く吸収される塗り薬、解熱剤や頭痛薬としても使える飲み薬があります。痛い範囲が広く、剥がれないように上手く貼れるのであれば貼り薬を、貼ることが難しかったり、皮膚が弱く貼り薬に負けてしまう場合は塗り薬や飲み薬を検討すると良いでしょう。飲み薬は、一般的な解熱剤がそのまま使えます。

痛みを取る成分として、古くからある消炎鎮痛剤のサリチル酸メチルやアスピリン、アセトアミノフェンがあります。それ以外には、比較的新しいインドメタシン、ロキソプロフェン、フェルビナクなどがあります。新しいものは医療用医薬品と同じ成分ですので、病院の薬と同じ成分を使いたい、という場合には、後半の成分が含まれた製品を探してみてください。ただし、一部の成分は購入時に薬剤師の指導が必要な場合があります。

そのほか、冷感が欲しい場合にはメントールやユーカリ油、テレビン油が使われた冷感タイプを、暖めたい場合にはトウガラシエキスの入った温感タイプを探してみてください。

痛みが先立ってついつい忘れがちなのが、腰痛の薬にありがちな臭いです。仕事や外出で臭いを気にしなければいけない場合は、貼り薬や塗り薬であれば無臭タイプを選ぶか、飲み薬で対応しましょう。
  • このコーナーは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません
  • 専門家の皆様へ。病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください

腰痛の相談

腰痛の体験談

  • 英語で、腰痛はなんて言えばいいの?

    腰痛・英語

    海外で工場勤務をしています。単純作業なのですが、腰への負担がきつく、腰痛に悩まされるようになりました。会社の人に相談すると、病院できちんと診断書をもらってきたら、労災のようなものがおりるかもしれないと言われたのです。 そこで、ふと「腰痛って、一体英語でなんて言うのだろう?」と思ったのです。背中の単語は、backです。では、腰は?という疑問にぶちあたりました。結局、よく分からないままに診察を受け、…続きをみる
  • 布団が柔らかすぎて腰痛になってしまいました!

    腰痛・布団

    わたしは、もともと幼少時からバドミントンをしていて、腰が痛くなることがありました。バドミントンは、同じ方向にばかりからだをひねるため、筋肉のつき方も左右非対称になるし、腰に負担がかかるのです。 当時は、腰が痛いので、からだが包み込まれるような柔らかい布団を使っていました。しかし、寝るときにはよいのですが、朝起きると、腰に激痛が走るのです。朝方、腰が痛くて目が覚めることもありました。毎朝、まずする…続きをみる
  • 腰痛になりやすい座椅子は要注意

    腰痛・座椅子

    現在、常に座椅子を使った生活をしています。私は、腰痛を持っており、長時間立っていたり座っていたり、同じ態勢で長時間いることで次第に腰が痛くなってしまいます。実家では主に椅子を使った生活をしていました。なるべく姿勢を正しくして椅子に座ることで、痛みの発症を少なくすることができていました。しかし、環境が変わり、座椅子を使うことによって姿勢が悪くなり、痛みの発症の頻度が多くなったと感じています。また、…続きをみる
  • 突然の腰痛で歩けない時

    腰痛・歩けない

    私はぎっくり腰になって歩けなくなったことがありますが、最近単なる腰痛で歩けないという経験もしました。ぎっくり腰の場合は、歩けないどころか体をよじることすらままならないので、ひたすら固まって寝転がっているしかないのですが、単なる腰の痛みの場合は、横向きの動きや体をよじることはできました。 しかし、いざ歩こう思うと、一歩歩くたびにずしっと体全体に響くような腰の痛みを感じ、数歩で歩くのを断念するような…続きをみる
  • 腰痛にはクッションを腰の下に敷くと腰が伸びて痛みが和らぐ

    腰痛・クッション

    私は、デスクワークが多かったために腰痛を発症することが多くありました。改善するために様々なことを行っていたのですが、中でも最も効果があったのがマッサージクッションです。マッサージ器としても使うことができる傍ら、クッションとしても使用できるという二面性を持っていたために本当に便利なものでした。また、持ち運びできるほど小さいものであったために職場に持っていくこともありました。 そのマッサージクッショ…続きをみる
  • 腰痛を繰り返すくせができて困ってます

    腰痛・繰り返す

    私は一人目を出産後、2ヶ月に1回の割合でぎっくり腰を繰り返していました。突如激痛に襲われるぎっくり腰も辛かったですが、一番辛かったのは慢性腰痛です。常日頃から腰の痛み、重さ、怠さがあり、それに加えてぎっくり腰を繰り返すのです。原因は出産による骨盤の歪みであり、今では改善されていますが、骨盤の歪みが原因なら女性であれば自分で歪みを正すことが出来ます。 産後が一番骨盤が綺麗だと言われており、私は二人…続きをみる
  • 立ちっぱなしで腰痛を引き起こしました

    腰痛・立ちっぱなし

    私は長年飲食店に勤めていて、仕事中はずっと立ちっぱなしでした。働いて1年たった頃から軽い腰痛になり、どんどん痛みが大きくなってしまいました。同じ職場の人たちも腰痛持ちの人は多く、話を聞いてみると大半は偏った姿勢で長時間いることが原因だといっていました。確かに中腰で洗物をしたり立ったりしゃがんだりと、腰にくる動作も多い、疲れた時は片足に重心をかけてしまう。思い返せば腰に負担のかかる行動ばかりしてい…続きをみる
  • 立ち仕事は腰痛になりやすい?

    腰痛・立ち仕事

    私も工場勤務で長時間の立ち仕事の経験があるため、その際に引き起こされる辛い腰痛の症状に悩まされている方の気持ちがよく理解できます。特に体が慣れていないうちはあまりの痛みで「自分には向いていない仕事なのか」と考えたこともありましたが、大抵の場合はしばらく経つと体が慣れてきて腰の痛みも和らいでくることが多いのです。 しかし自分なりにケアする方法を考えておかなければ腰へのダメージが蓄積してしまいますか…続きをみる
  • ランニング中に腰痛に

    腰痛・ランニング

    大学生の頃に腰痛持ちになってしまい、それ以降は時々腰の痛みに悩まされるような生活を送るようになりました。そして、最近は趣味でランニングをしている時に、その腰痛が起きてかなり痛い思いをした記憶があります。 ほぼ毎日仕事から帰ってきたら、動きやすいジャージに着替えて、近所の公園を約10周くらい走るのが日課だったのですが、あるとき普通に走っているだけで腰に激痛が走りました。 今までは腰の痛みが再発する…続きをみる
  • 腰痛のあとに吐き気がきました

    腰痛・吐き気

    私は20代後半の男性です。子どものころに脊柱側弯症による腰痛があり、20歳を超えてから極度に痛みが増していきました。また胃もあまり強くなく、しばしば胃痛による吐き気があります。吐き気と腰痛に関連性があるとは思ってもいませんでしたが、夜中トイレで吐いた後に腰が痛くなるということが何度かありました。正直なところ胃の不快感のあとに腰が痛むのは最悪です。その時は、ただ吐いたときに体の全体の筋肉を使いすぎ…続きをみる

腰痛に関するコラム