吐き気と下痢の症状は本当に辛いですね。
一刻も早く何とかしたいものです。
ここでは原因と対処法を詳しく見ていきましょう。
この場合、どのようなウイルスや細菌に感染したのかを調べる必要があります。大きく2つ、ウイルスによる炎症と細菌による炎症とがあります。
ウイルス性胃腸炎や急性胃腸炎と呼ばれ、ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルスなどがあります。とくにアデノウイルスは重症化しやすいので、軽視するのは危険です。
これらの嘔吐や下痢の症状は、体外でウイルスを排泄するための症状なのでウイルスが体の外に出切ってしまえば症状はおさまります。また、細菌による感染は、細菌性下痢や細菌性胃腸炎とも言われています。
これはいわゆる食中毒です。食べ物のなかに存在する細菌によって炎症を起こし、嘔吐、下痢の症状になって出てきます。ウイルス性と比べると腹痛や吐き気、嘔吐、下痢の症状が非常に激しいのが特徴です。
主な細菌として挙げられるのは、サルモネラ菌、病原大腸菌、カンピロバクターと言われています。病原大腸菌のなかには、腸管出血性大腸菌O157のように毒性の強いものもあります。
下痢や嘔吐で体内の水分が極端に排泄されていますから、十分に水分を補給することが大切です。
体外からウイルス、細菌が排泄されなければ症状がおさまらないことから下痢止めを処方されることは少ないようです。とにかく脱水症状、それに伴う体力消耗に要注意です。
直前まで元気で食欲もあった状態から突然に、顔色が悪く、嘔吐が始まります。最初の数時間ほどは吐き気が最も強く辛い時間となります。
立て続けに数回から10数回の嘔吐が続きます。そのうちに下痢が始まります。これらの症状が並行してくると脱水が強くなるので、十分に水分補給を心がけます。嘔吐は数時間~1日程度で治まります。
さらに症状が重く、吐き気、嘔吐が長く、下痢の量も回数も多いのが特徴です。発熱もあり、場合によっては高熱を出し、倦怠感や脱力感で回復に時間がかかります。ときに、白色便が見られることがあります。
感染拡大を防ぐためにも、なるべく患者は隔離し嘔吐物や便などは触れないように工夫し、空気中にも散漫しないよう注意します。
また、タオルなどの共有を防ぎます。また、患者本人は何と言っても脱水症状が一番危険ですから水分補給に十分に注意します。イオン水などで水分補給するほか、緊急の場合には経口補水液が有効です。
ナトリウムとカリウムが十分に含まれているので脱水症状にとても有効です。とくに、子供が急性胃腸炎になると体力消耗が著しいために気を付ける必要があります。
乳幼児はなおさら、水分補給が難しいのでこまめに口に入れてあげることが重要です。この場合、母乳やミルクでも構いません。乳幼児が摂取しやすいものをこまめに与えます。
・応急処置
下痢や吐き気を引き起こす病気には、細菌やウイルス(ノロウイルス、ロタウイルスを含む)による感染性胃腸炎、食中毒のほか、虫垂炎や婦人科疾患なども含まれ、多岐にわたります。
特に発症当初は原因が分からず、特にウイルス性の胃腸炎の場合、不用意に処置すると周囲にウイルスを撒き散らしてしまい感染を拡大させてしまう可能性があります。
嘔吐物や下痢便にはウイルスが含まれている可能性があることを考えて処理する必要があります。便はトイレに流すか、おむつであればビニール袋に密封して捨てます。嘔吐物はバケツにビニール袋をかけ中に新聞紙を入れたようなものを用意しておきそれに吐き、乾燥する前に密封して捨てるようにします。
汚染したシーツや衣服は、水1リットルにハイター4mlの溶液に30分つけてから洗濯するか、洗濯できないものは密封して捨てます。ドアノブや吐いた床は水1リットルにハイター20mlの溶液で拭きます。次亜塩素酸の希釈液は作り置きすると効力が落ちるため、原液をストックしておき、嘔吐や下痢が生じた時点で希釈液を作るようにします。
使い捨て手袋、マスク、ビニール袋、新聞紙やぼろ布を一か所に置いておき、嘔吐下痢対応キットとして常備しておきましょう。
原因に関係なく、下痢を止めたり嘔吐を止めることはしないことが基本です。また無理に吐くことも必要ありません。吐きそうだな、というときは水を一口飲みこんで胃液を薄めてから吐くようにすると、胃液で食道やのどを痛めることを防げます。お腹を温め、休養を取るようにします。
水分はたとえ吐いてしまうとしても摂取を続けます。嘔吐下痢が強いときは基本的に絶食し、形のある便が出るようになってから食事を再開します。
腹痛の部位や程度、血便の有無、周囲で同様の症状が流行していないか、だれがいつ発症したか、同じものを食べた人に同じ症状が出ていないかを把握し、受診した際には医師に申告しましょう。
そして、症状がおさまってきたら徐々に食べ物を摂取し始めてよいでしょう。食べ始めるタイミングでは、嘔吐がなくなって最低3時間はあけても落ち着いているようでしたら食べ始めても大丈夫です。
なるべく温かいものを摂取して体を温めることが大事です。柔らかいおもゆやおかゆから始めるのがベストですね。そのほか、うどん、野菜スープなどがおすすめです。
一方で、避けるべき食べ物としては胃腸の刺激が強いもの、消化が悪いものとしてコーヒー、牛乳、炭酸飲料、アルコール、脂ものとして肉類、香辛料など、これらは完全に回復するまでは控えましょう。
ウイルス性胃腸炎は冬場の乾燥時期に発症することが多いため、冬場はとくに帰宅後のうがい手洗い、そして外出時はマスクを着用し、人ごみを避けることが一番の予防法です。
また、夏場に多い細菌性胃腸炎を予防するためには、食中毒にならないよう生ものや貝類の摂取を自分自身で調整して控えること、食材にはしっかりと火を通して食べることが重要です。
感染力の強い胃腸炎は、もし家族がかかった場合は嘔吐物や便の処理を速やかにこなすこと、ゴム手袋やマスクなどを活用して感染拡大を防ぎましょう。
さらには、大きな原因としてストレスなどの精神的負荷が挙げられますので日ごろからストレスに対する処し方や発散法を身につけておくことが大切です。
そして、無理をせずに心配な時は専門の医療機関を受診しましょう。
(監修:Doctors Me 医師)
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一刻も早く何とかしたいものです。
ここでは原因と対処法を詳しく見ていきましょう。
ウイルスと細菌感染
この、吐き気と下痢の症状は一般的に「嘔吐下痢症」と呼ばれます。原因は、ウイルスや細菌によって炎症を起こして発生するものとされています。この場合、どのようなウイルスや細菌に感染したのかを調べる必要があります。大きく2つ、ウイルスによる炎症と細菌による炎症とがあります。
ウイルスによる感染
ウイルス性胃腸炎や急性胃腸炎と呼ばれ、ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルスなどがあります。とくにアデノウイルスは重症化しやすいので、軽視するのは危険です。
これらの嘔吐や下痢の症状は、体外でウイルスを排泄するための症状なのでウイルスが体の外に出切ってしまえば症状はおさまります。また、細菌による感染は、細菌性下痢や細菌性胃腸炎とも言われています。
細菌による感染
これはいわゆる食中毒です。食べ物のなかに存在する細菌によって炎症を起こし、嘔吐、下痢の症状になって出てきます。ウイルス性と比べると腹痛や吐き気、嘔吐、下痢の症状が非常に激しいのが特徴です。
主な細菌として挙げられるのは、サルモネラ菌、病原大腸菌、カンピロバクターと言われています。病原大腸菌のなかには、腸管出血性大腸菌O157のように毒性の強いものもあります。
脱水症状と体力消耗に注意
吐き気、嘔吐、下痢の症状は非常につらく苦しい症状です。原因がウイルス性であっても細菌性であってもこれらの症状がある場合は、水分不足による脱水症状と体力の消耗に注意が必要です。下痢や嘔吐で体内の水分が極端に排泄されていますから、十分に水分を補給することが大切です。
体外からウイルス、細菌が排泄されなければ症状がおさまらないことから下痢止めを処方されることは少ないようです。とにかく脱水症状、それに伴う体力消耗に要注意です。
症状
急性胃腸炎と呼ばれるウイルス性胃腸炎は、おなかの中にウイルスが入ると吐き気、嘔吐、下痢の症状を引き起こします。ノロウイルスが原因の場合
直前まで元気で食欲もあった状態から突然に、顔色が悪く、嘔吐が始まります。最初の数時間ほどは吐き気が最も強く辛い時間となります。
立て続けに数回から10数回の嘔吐が続きます。そのうちに下痢が始まります。これらの症状が並行してくると脱水が強くなるので、十分に水分補給を心がけます。嘔吐は数時間~1日程度で治まります。
ロタウイルスが原因の場合
さらに症状が重く、吐き気、嘔吐が長く、下痢の量も回数も多いのが特徴です。発熱もあり、場合によっては高熱を出し、倦怠感や脱力感で回復に時間がかかります。ときに、白色便が見られることがあります。
対処法
患者の嘔吐物、下痢の便中にウイルスや細菌がいることで感染が拡大します。よって、嘔吐物や便、とくに子供の唾液や便などは速やかに処理する必要があります。感染拡大を防ぐためにも、なるべく患者は隔離し嘔吐物や便などは触れないように工夫し、空気中にも散漫しないよう注意します。
また、タオルなどの共有を防ぎます。また、患者本人は何と言っても脱水症状が一番危険ですから水分補給に十分に注意します。イオン水などで水分補給するほか、緊急の場合には経口補水液が有効です。
ナトリウムとカリウムが十分に含まれているので脱水症状にとても有効です。とくに、子供が急性胃腸炎になると体力消耗が著しいために気を付ける必要があります。
乳幼児はなおさら、水分補給が難しいのでこまめに口に入れてあげることが重要です。この場合、母乳やミルクでも構いません。乳幼児が摂取しやすいものをこまめに与えます。
・応急処置
下痢や吐き気を引き起こす病気には、細菌やウイルス(ノロウイルス、ロタウイルスを含む)による感染性胃腸炎、食中毒のほか、虫垂炎や婦人科疾患なども含まれ、多岐にわたります。
特に発症当初は原因が分からず、特にウイルス性の胃腸炎の場合、不用意に処置すると周囲にウイルスを撒き散らしてしまい感染を拡大させてしまう可能性があります。
嘔吐物や下痢便にはウイルスが含まれている可能性があることを考えて処理する必要があります。便はトイレに流すか、おむつであればビニール袋に密封して捨てます。嘔吐物はバケツにビニール袋をかけ中に新聞紙を入れたようなものを用意しておきそれに吐き、乾燥する前に密封して捨てるようにします。
汚染したシーツや衣服は、水1リットルにハイター4mlの溶液に30分つけてから洗濯するか、洗濯できないものは密封して捨てます。ドアノブや吐いた床は水1リットルにハイター20mlの溶液で拭きます。次亜塩素酸の希釈液は作り置きすると効力が落ちるため、原液をストックしておき、嘔吐や下痢が生じた時点で希釈液を作るようにします。
使い捨て手袋、マスク、ビニール袋、新聞紙やぼろ布を一か所に置いておき、嘔吐下痢対応キットとして常備しておきましょう。
原因に関係なく、下痢を止めたり嘔吐を止めることはしないことが基本です。また無理に吐くことも必要ありません。吐きそうだな、というときは水を一口飲みこんで胃液を薄めてから吐くようにすると、胃液で食道やのどを痛めることを防げます。お腹を温め、休養を取るようにします。
水分はたとえ吐いてしまうとしても摂取を続けます。嘔吐下痢が強いときは基本的に絶食し、形のある便が出るようになってから食事を再開します。
腹痛の部位や程度、血便の有無、周囲で同様の症状が流行していないか、だれがいつ発症したか、同じものを食べた人に同じ症状が出ていないかを把握し、受診した際には医師に申告しましょう。
自分でできるケア
吐き気、腹痛があるうちは食事を控えます。絶食でも良いぐらいです。また、嘔吐、下痢が続くと脱水症状の恐れがありますから電解質の含まれた飲料水が望ましいです。そして、症状がおさまってきたら徐々に食べ物を摂取し始めてよいでしょう。食べ始めるタイミングでは、嘔吐がなくなって最低3時間はあけても落ち着いているようでしたら食べ始めても大丈夫です。
なるべく温かいものを摂取して体を温めることが大事です。柔らかいおもゆやおかゆから始めるのがベストですね。そのほか、うどん、野菜スープなどがおすすめです。
一方で、避けるべき食べ物としては胃腸の刺激が強いもの、消化が悪いものとしてコーヒー、牛乳、炭酸飲料、アルコール、脂ものとして肉類、香辛料など、これらは完全に回復するまでは控えましょう。
最後に
以上、吐き気と下痢の辛い症状を見てきました。これらの胃腸炎を予防するし方法を挙げてみます。ウイルス性胃腸炎は冬場の乾燥時期に発症することが多いため、冬場はとくに帰宅後のうがい手洗い、そして外出時はマスクを着用し、人ごみを避けることが一番の予防法です。
また、夏場に多い細菌性胃腸炎を予防するためには、食中毒にならないよう生ものや貝類の摂取を自分自身で調整して控えること、食材にはしっかりと火を通して食べることが重要です。
感染力の強い胃腸炎は、もし家族がかかった場合は嘔吐物や便の処理を速やかにこなすこと、ゴム手袋やマスクなどを活用して感染拡大を防ぎましょう。
さらには、大きな原因としてストレスなどの精神的負荷が挙げられますので日ごろからストレスに対する処し方や発散法を身につけておくことが大切です。
そして、無理をせずに心配な時は専門の医療機関を受診しましょう。
(監修:Doctors Me 医師)
下痢が続く…もしかして病気?
あなたの「危険な腹痛度」を今すぐチェック!