男性のデリケートゾーンとも言える「いんのう」、そんな場所に原因不明の痒みが出たりカサカサになってしまったりしたら不安になってしまいますよね。

周りにも相談しづらい悩みでもあり、病院に行くのも戸惑われる方も多いのでは?

男性なら気になる「いんのう湿疹」の原因や治療法、予防のために日頃から気をつけたいことまで詳しく解説していきます。

いんのう湿疹とは

「いんのう(陰嚢)」とは男性器である睾丸を覆う包皮のことであり、その陰嚢に湿疹のような痒みが現れます。

包皮は男性にとってデリケートな部分であり、痒みがあるというだけでも心配になってしまいます。

その際に皮膚の異常がない(痒みによって自分で掻いてしまった傷は別です)為に、痒み止めや止血などの対処療法を行うことが多いです。

それに部位が部位なので痒みが出た時に常にケアができるものでもないので、ストレスを感じやすい病気であるとも言われています。
いんのう湿疹はアレルギー症状や性感染症とは全くの別物になります。

症状


症状は進行していくほどに痒みが増していきその他の症状も現れてきます、初期に治療ができるほどに症状も軽いままに回復が早くなります。

初期は本当に些細な痒みを感じる程度なので、下着などでムレてしまい肌が荒れてしまったのだと感じてしまうことも多いです。

痒みが慢性化していくと掻き傷ができてしまうことがありますし、ストレスも感じるようにもなります。

慢性化しても治療を受けずにいると痒みは激しくなり、いんのうの皮がカサカサになりむけてしまうこともあります。

自分で掻いてしまった傷がうんでしまったり、皮が固くなってしまったり、広範囲にかさぶたができてしまったりするケースもあります。

いんのう湿疹は男性だけではない

いんのうは男性器の一部ですから、勿論女性にはありません。ですが、女性にもいんのう湿疹が存在します。

陰部掻痒症(いんぶそうようしょう)


男性同様、なんらかの疾患や性感染症などに罹っておらず、発赤や発疹が見られずに陰部付近に痒みが出る場合には陰部掻痒症と診断されることがあります。

痒みの部分が陰部の中でも外陰部に出ることが多いので、外陰部掻痒症と呼ばれることもあります。

デリケートな問題である為に、なかなか専門家に相談ができずセルフケアで対処する方も多いようです。

いんきんたむしの違い

いんのう湿疹と同じ病気と思われがちなものに「いんきんたむし」があります。いんきんたむしは原因が判明しており、症状が出る部位も異なります。

いんきんたむしとは?


いんきんたむしは、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種である菌が原因となって起こります。

連なる様な発赤や白い粉をふく症状を伴い、痒みが出る範囲もいんのう付近だけでなく足の付け根や肛門など陰部の広い範囲に及びます。

白癬菌は陰部だけでなく身体のあらゆる場所で症状を引き起こすため、老若男女問わずに感染する可能性があります。

感染経路としては風呂やタオルの共有や、性交渉などが考えられ自分の身体でも他の部位へと移ってしまうことがあります。

治療では抗真菌作用を含んだ塗り薬を患部に2週間ほど続けて塗布します。菌の感染が髪の毛や爪にまで見られる場合には飲み薬が用いられることもあります。

原因

原因は、実はよくわかっていません。体質によるところが大きいようです。

例えばもともと汗をかきやすい方は陰部周辺も汗がたまり蒸れやすく、なりやすい傾向があります。

そのほか、生活習慣にも関係していると考えられています。バランスのとれた食生活を心がけてください。

ホームケアよりも専門的治療が良い理由

いんのう湿疹はデリケートな部分に症状が出るので、多くの方が市販薬によるホームケアで済ませてしまっている可能性があります。

しかし、市販薬というのは専門的な治療薬ではなく対処療法の薬になります。その場での痒みや痛みを和らげてはくれても根本的な治療には至りません。

皮膚科や泌尿器科に相談をするのは勇気がいりますし、恥ずかしさもあるでしょう。

しかし専門家に診てもらうことで他の疾病であった場合には発見することができますし、市販薬よりも効果の大きい処方箋もあります。

生活環境へのアドバイスによって予防の助けを得ることもできるので、陰部の病気の疑いがあるのであればやはり専門的な治療を受けるのが良いでしょう。

最後に

性器に出る症状は特にデリケートな問題であり、なかなか他の人に相談することができなかったりしますよね。

まずは規則正しい生活やバランスの良い食事を心がけ、常日頃から予防に努めるようにしたいです。

それでも症状が見られた場合には、自己判断で市販薬によるホームケアは行わず専門家に相談をするようにしましょう。

気になる痒みを繰り返さないためにも、他の疾病の可能性を診る為にも医師に相談をして、専門的な治療を受けるようにしましょうね。

(監修:Doctors Me 医師)