更年期障害の症状として、のぼせたり異常に汗をかいたりする「ホットフラッシュ」がよく知られていますが、そのほかの症状に「めまい」もあります。
今回は、この更年期障害のめまいについて、医師に話を聞いてきました。

更年期のめまい、原因と症状

更年期にめまいが起きやすいのは、
・女性ホルモンバランスの変化に伴う、自律神経の乱れ
・平衡感覚など、感覚をつかさどる器官にみられる老化の兆し

などが原因だと考えられます。

症状は、目の前がぐるぐる回るもの、ふわふわしている感覚のもの、目の前が暗くなるもの、立ちくらみがするものと、いろいろあります。

めまいの対処法

めまいの症状が起きたときの対処法としては、すぐに安静にすることが大切です。
もし、めまいの徴候が見られたら、無理に動かずゆっくりしゃがみ、その場でおさまるまで待つといいでしょう。立ち上がるときに「めまいが起こるかも」と予測できるなら、手すりにつかまったり、自分の状態を確認しながら、ゆっくり動くようにしましょう。

40代の女性では、めまいがあるのは3人に1人ともいわれていて、非常に多くの更年期のかたを悩ませています。
ただし、めまいを更年期のせいだと思い込まないようにしましょう。年齢的に脳血管疾患などの可能性も高まります。症状が強かったり、長く続くようであれば、耳鼻咽喉科や脳神経外科で、一度精査をしてもらったほうがいいでしょう。

めまいの予防

ストレスや睡眠不足などによってめまいが起きやすくなる場合がありますから、日ごろから生活のリズムや、体調管理には気を付ける必要があります。

更年期障害によるめまいが出ている場合、食事に気を付けることも大切です。めまいの改善にいいとされる代表的な成分は、ビタミンB12、ビタミンEなどが挙げられます。

ビタミンB12はサンマや豚肉にも豊富に含まれています。ビタミンEはアーモンドなどナッツ類に含まれることが有名ですね。こういったものも、積極的に食生活に取り入れていくといいでしょう。

医師からのアドバイス

更年期障害のめまいであれば、ほかの症状同様、その時期が過ぎればよくなっていくものと考えられます。症状が強かったり、長く続くようであれば、放置せず、病院で検査を受けましょう。

(監修:Doctors Me 医師)