歯並びが悪い部分は、虫歯になりやすくなります。この場合、どのようにケアしていけばいいのでしょうか?

今回は、歯並びの悪さと虫歯との関係、そして歯並びが悪い部分のケアについて、歯科医師に詳しい話を聞いてきました。

歯並びが悪くなる原因

先天的な原因


生まれつき、あごの大きさと歯の大きさのバランスよくない場合、歯並びが悪くなりやすいです。

後天的な原因


以下のような習慣や状況を放置していると、歯並びが悪くなります。

・口唇や舌によって歯を押したりするくせ
・左右のうち片側ばかりで噛む
・頬杖をつくくせ
・うつ伏せに寝る習慣
・歯が抜けたまま放置している
・咬み合わせが合わず、歯が寄ったり、歯が伸びたりする

歯並びの悪さと、虫歯・歯周病の関係性

歯並びが悪いところはプラーク(歯に付着している粘着性の沈着物)が溜まりやすいうえに、歯磨きで落としにくいので、そこから虫歯が発生します。
また、歯と歯肉の境目にプラークが溜まると歯周ポケットが深くなり、歯周炎が進んでしまいます。

さらにあごや咬み合わせの影響で「口呼吸」になると、口の中が乾燥してプラークが落としづらくなることに加え、口臭も出やすくなります。

歯並びが悪いところの歯磨きの仕方

歯並びが悪い部分は磨きづらいので、次のような工夫が必要です。

・毛先が細い歯ブラシを使う
・ワンタフトブラシ、デンタルフロス、歯間ブラシなど、補助的なオーラルケア用品も併せて使う
・歯並びの悪い部分は、時間をかけて丁寧に磨く
・液体歯磨きを使う

「液体歯磨き」と呼ばれているデンタルリンスを使って薬液を歯の隅々まで行き届かせると、取れにくいプラークも歯ブラシで落としやすくなります。

歯並びが悪い場合のケア

「補助的な道具も使ってしっかり歯磨きをしているのに、どうしても虫歯になる」と感じる場合、歯並びの他にも虫歯になりやすい原因があるかもしれません。

食生活を見直す


下記、思い当たる食習慣がある方は、注意しましょう。

・甘いものや炭酸飲料の量を減らす
・のど飴を舐める習慣をやめる
・間食は時間を決め、ダラダラ食べない

歯科医院で検査を受ける


虫歯を減らすには、虫歯の原因を知る必要があります。
歯科医院では、虫歯菌、唾液の量や質、食習慣などから「虫歯リスク」を調べる検査が受けられます。

その結果、自分でどういうケアをすれば口内の健康が守れるか、具体的なイメージがわくでしょう。

最後に歯科医師から一言

歯並びが悪いところがあると、セルフケアだけでは限界があるかもしれません。

歯並びが悪い人は特に、歯科医院で定期的に磨きにくいところをクリーニングしてもらったり、しっかり磨けているかをチェックしてもらうようにしましょう。

(監修:Doctors Me 歯科医師)