疥癬の症状

「通常疥癬」の症状は手のひらや指の間や指の側面などに見られます。疥癬トンネルという表皮の角層にトンネルが見られることと、腹部や胸、足や腕、外陰部などに見られる赤いブツブツやしこりです。
  
「通常疥癬」から感染した場合は、潜伏期間と呼ばれる症状の出ない期間が約1〜2ヵ月間あったのちに発症し、年齢問わず幅広い年代に発症します。「角化型疥癬」は手足やお尻、肘、膝、爪に灰色から黄白色でザラザラと厚く重積した角質が症状として現れます。
  
「角化型疥癬」から感染した場合には、感染する力が強いために通常疥癬から感染した場合よりも早く症状が出始めます。痒みは個人差があり、全く痒みがない人もいます。潜伏期間はほとんど無く、免疫力の低下した人や高齢者に多く発症します。

疥癬の原因

疥癬の原因は、ヒゼンダニと呼ばれる小さなダニです。

手のひらや指の間、肘、腋の下などに疥癬トンネルと呼ばれる横穴を掘って寄生し卵や糞に対してアレルギー反応を起こします。このアレルギー反応がかゆみの原因です。

疥癬の治療

治療は、ヒゼンダニを殺す薬(内服や塗り薬など)を使用していきます。塗り薬は、痒み止めもあわせて使用していきます。

疥癬の予防

ヒゼンダニは熱、乾燥に弱く、50℃では10分程度で、死滅するため、日頃から熱や乾燥を使い消毒を心がけましょう。

また、身近に複数の疥癬患者が発生した場合や集団発生の場合には、患者だけではなく接触した可能性のある方にも治療を行うことが疥癬の予防に繋がります。