吃音とは
吃音とは、言葉を円滑に話せないもので、言葉を発する際に同じ音を繰り返して発したり、言葉につまったりすることが多い症状のことを指し、俗に「どもり」と呼ばれることもあります。子供の発達性のものと、頭のけがなどをきっかけとする後天的なものが主な原因として挙げられます。
吃音の症状
吃音には下記のような症状が挙げられます。・ひとつの音を重ねて発声する。例「ああああひる」
・一音を伸ばした状態で発声する。例「あーひる」
・言葉が詰まってなかなか出てこない
こうした状態から抜け出すために、手や足を動かすなどの他の行動をとる(随伴症状)場合や、上記の症状が出ないような単語、言い方を選んだり、途中で話をやめたりする(回避症状)場合など、一般的に「どもり」として知られる症状の他にも、吃音にはさまざまな症状が見られます。また、症状の出方にも波があり、問題なく話すことができる時期と、そうではない時期をもつ人がいます。
吃音の原因
吃音の原因としては、下記のようにさまざまなものが考えられています。・てんかんの影響
・脳の機能不全
・痙攣性発声障害
・遺伝的要因
また、症状が出やすくなったり、深刻なものとなったりするきっかけとしては、緊張や不安などの心理的要素、厳しいしつけやいじめによる強いストレスなどが考えられています。
さらに、吃音が出ることを避けるために労力を割くことによる精神的な疲弊や、周囲に「どもり」を笑われた経験などから、うつ病や引きこもりなどの二次的な病気にかかることも少なくありません。そのため、社会的な支援や理解が必要とされています。
吃音の治療法
吃音の多くは子どもに発生しますが、大人になってからも症状が出ることがあります。強いストレスや緊張を避けることで発症は予防できますが、もし大人になってから症状が出た場合にも、健常な人が喋る際に起こる「噛む」と呼ばれる症状と、吃音という病気は異なるものであることを理解し、早めに医療機関で診察を受けることが大切です。また、周囲にそのような人がいる場合には、当人も症状を気にしている場合が多いため、不必要な指摘をせず、ストレスのない状況でつきあいを続けることが望ましいでしょう。治療の1つとして、医師の診察にて必要とあれば、言語聴覚士(ST)による言語聴覚療法を行うことがあります。
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