くも膜下出血とは
くも膜下出血とは、脳のくも膜の下部に出血した状態のことを言います。脳動脈瘤の破裂により引き起こされる場合がほとんどで、予兆なく突然起こることで知られています。出血が多いとそのまま昏睡し、死に至る恐ろしい病気です。
くも膜下出血の症状
くも膜下出血の症状としては、突然起こる激しい頭痛が最大の特徴です。頭全体に頭痛が広がり、嘔吐を伴います。出血が多い場合は、そのまま昏睡し命の危険にさらされることになります。軽度の場合は、頭痛が徐々に軽くなるので、一般の風邪と診断されてしまうこともあります。頭痛の特徴としては、前触れもなく突然起こります。頭痛は一時的ではなく、数日間にわたって痛みを感じる場合が多くなります。
50歳から60歳の発症が最も多く、突然死の原因のひとつともなっています。一度起こすと、再発しやすいという特徴を持っています。突然の激しい頭痛を感じたら、すぐに専門医の診断を受けることが大切です。
くも膜下出血の原因
くも膜下出血の原因のひとつとして考えられるのは、脳動脈瘤の破裂によるものです。突然発症する病気として恐れられていますが、脳血管の異常をもともと持っている場合がほとんどです。脳動脈瘤とは、脳の血管の中にできる瘤のことです。100人中2~3人の割合で、脳動脈瘤を持っていると言われています。脳動脈瘤があっても、ただちに破裂するわけではありません。高血圧や喫煙などが、脳の血管をもろくし、破裂につながると考えられます。
また、高齢になることで、血管が破裂しやすいリスクも高まります。また、食生活において塩分の取り過ぎも原因となります。他にも、ストレスなども脳の血管を傷つけると考えられています。
くも膜下出血の治療法
くも膜下出血を予防するには、日常生活の中で注意することがあります。高血圧の場合は、毎日の血圧をコントロールすることで、リスクを抑える事ができます。高血圧は、くも膜下出血を引き起こす最大の原因ともなっているので、注意が必要です。食生活においても、塩分の取り過ぎを控え、カリウムを多く含む野菜中心の食事をすることが大切です。また脂質異常症、糖尿病、喫煙、多量飲酒があれば是正すべきです。
動脈瘤があればクリッピング術やコイル塞栓術(血管内手術)を行います。
破裂後は十分な鎮痛と鎮静、血圧コントロールを行い再発防止のためにクリッピング術やコイル塞栓術が行われ脳室ドレナージや脳室腹腔シャント等も行われます。
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