胆嚢ポリープの症状

胆嚢ポリープは、ほとんどの場合、特に症状がありません。そのため、多くの場合は、健康診断や人間ドックなどで行われる「腹部超音波検査」で見つかります。また、見つかってもそのほとんどは良性です。半年から1年ごとに超音波検査を受けながら経過観察をすることになります。ただし、良性の場合であっても、胆石症や胆嚢炎などを合併している場合には、その症状であるみぞおちの痛みや不快感が出てくることがあります。

また、ポリープが悪性だった場合や大きい場合は、鈍痛や体重減少、発熱、黄疸、下痢などの胆嚢がんの症状が出ることがあります。

胆嚢ポリープの原因

胆嚢ポリープには、以下の2種類に分けられます。どちらの種類も、できる原因はわかっていません。

非腫瘍性:非腫瘍性の胆嚢ポリープとは、胆汁中のコレステロール成分が胆嚢粘膜にはりついてできるコレステロールポリープなどのことです。非腫瘍性のものはがん化することはなく、大きさも10 mm以下ですが、数が多く、桑の実や金平糖のような形をしていることが多いです。

腫瘍性:腫瘍性の胆嚢ポリープとは、胆嚢内部の粘膜細胞が増殖してできるものを指し、良性の腺腫とがんの場合があります。どちらも単発ですが、特に大きさが10 mmを超えて、表面が不整形の場合はがんの可能性が高くなります。

胆嚢ポリープの治療

良性の場合は、基本的に経過観察をしていくことになります。胆嚢ポリープのうち、コレステロールポリープの場合は、胆汁中のコレステロールエステルが胆嚢粘膜に付着してできます。胆石に成長する可能性があるため、脂肪分やアルコールを控え、食生活の乱れに気をつけること、ストレスをためないようにすることが大切です。

悪性の可能性がある場合は、胆嚢を摘出する手術を行います。