外陰炎の症状

外陰炎の症状は、外陰部の痒みや痛み、違和感、排尿時のしみるような痛みといった自覚症状と赤みや腫れといった他覚症状が認められます。
  
外陰部の炎症が長期に渡って治癒せず慢性化したり、繰り返し再発したりしている場合には、外陰部の皮膚が厚くなる、白っぽく変色するといった「硬化性苔癬」の症状も認められることがあるため注意が必要です。また、炎症がひどくなると外陰部のみにとどまらず、脚の付け根側や肛門の辺りまで炎症が広がってしまうこともあります。
  
外陰炎の症状に加えて、おりものが多い、おりものに血が混じる、膣内にもかゆみがある、性交時に痛むといった症状もある場合には、膣炎を起こしている可能性が大きいため、外陰炎と膣炎、両方を治療する必要が出てきます。

外陰炎の原因

外陰炎の原因には、以下の様なものが考えられています。
・下着の摩擦や蒸れ
・おりものや月経血の刺激
・外傷
・外陰部の洗い過ぎ
・性感染症
  
かぶれ程度であれば経過観察で数日で治ることも多いですが、何らかの理由で身体の免疫力が低下していると、細菌等に感染しやすくなり、炎症も治りにくくなります。
膣炎が原因となって外陰炎につながっているケースも多くみられます。
  
外陰炎については、アレルギー・アトピーのある人、皮膚が弱い人、糖尿病のある人はリスクが高いといわれており、注意が必要です。下着やおりものが原因の接触性外陰炎の場合は原因を取り除くこと、感染が原因の感染性外陰炎の場合は原因菌を特定して治療することが大切です。

外陰炎の治療法

外陰炎を予防する為には、普段から清潔を心がけること、傷を作らないようにすることが大事です。ナプキンやおりものシートの使い方にも注意します。
  
診察では問診と患部の内診や視診の他、おりものの検査が行なわれ、外陰炎の原因となっている細菌や微生物などを特定します。かゆみや炎症を抑える外用薬はほぼ全てのケースで、感染が起きている場合には抗生物質が処方されます。たいていの場合、数日間薬を続けると症状は軽快してきますが、自己判断で中止してしまうと炎症が再発する可能性もあります。医師の指示通りの期間は飲み続ける、もしくは塗り続けることが必要です。