直腸ポリープとは
直腸ポリープとは、腸管に発生した組織塊のことをいいます。出血を起こす場合もありますが、症状がないことも少なくないです。そのため自覚症状がないままに大腸肛門内視鏡検査などを行ったら発見されたという場合もあります。良性のものと悪性のものがあり、その判別が大切です。
直腸ポリープの症状
直腸ポリープがあっても、無症状のことも少なくありません。また、便に潜血がみられたり、排泄時に違和感を覚える場合があります。潜血は大量に出血することはあまりなく、便に血がついている程度のことが多いです。そのため、痔だと自己診断してしまう場合もみられます。しかし、直腸ポリープだった場合、良性でも悪性でもさまざまな疾患が背景にあります。そのためきちんと検査を行い潜血の原因を把握することが大切です。
また、直腸ポリープに大きな病気が関係している場合は、腹痛や腸閉塞を起こしたりポリープが肛門から飛び出して来る場合もあります。絨毛腺ポリープの場合は、下痢が続き低カリウム血症を起こすことがあるので注意が必要です。
直腸ポリープの原因
直腸ポリープができる原因ははっきりとはわかっていません。直腸ポリープは大きく分けて、腫瘍性と非腫瘍性にわけられます。腫瘍性には、腺管腺腫、絨毛腺ポリープなどがあります。中には腺がんが潜んでいる場合があります。腫瘍性の場合は、それが悪性か良性かの判断が非常に重要になってきます。また、非腫瘍性の場合は、腸壁の炎症などによる過形成によるものや、脂肪腫、平滑筋腫、大腸クローン病などの疾患があげられます。現時点でポリープが悪性ではなくても、腫瘍性、非腫瘍性に関わらず癌化する可能性はあるので、定期的な検診を受けることが大切です。
直腸ポリープの治療法
直腸ポリープは、食事環境が大きな影響を与えるともいわれています。肉や脂のとりすぎは避けることが大切です。また、便秘の人の発症率が高いと言われているため、繊維質をしっかりとり、運動するなどして生活習慣を整えることが大切です。また、定期健診などを受けてポリープがあるかどうかの把握をしておくのは大切です。直腸ポリープは、大きいほどがんのリスクも高くなる場合があるので注意が必要です。
状態により、経過観察、内視鏡手術や開腹手術など治療の方法が異なります。ポリープの種類によっては、大腸内視鏡検査の際に、検査を兼ねてポリープをとってしまうこともできます。悪性であったり、ポリープをとってもすぐにまた出てきたり、たくさん発生する場合は、直腸の一部も切除する必要があります。
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