スタージ・ウェーバー病の症状

スタージ・ウェーバー病の特徴は顔面の片側に生じるポートワイン母斑(単純性血管腫)と呼ばれる赤いあざ、脳を覆う組織にできる血管腫ですが、3種類に分類される病状次第で症状に変化が現れます。ボートワイン母斑と頭蓋内病変の両方が認められる1型、ポートワイン母斑は認められるが頭蓋内病変が現れない2型、そして頭蓋内病変は認められるがポートワイン母斑が現れない3型の3種類となっています。

ポートワイン母斑の大きさや色は、発病した患者によって多様化する傾向がありますが、典型的には左右どちらかの額やまぶたの周囲に見られます。
また脳病変の影響で、頭痛、痙攣、精神発達遅滞や体の片側の麻痺などが現れる場合もあります。
頭蓋内の静脈の流れが悪くなることにより緑内障も起きやすくなります。

スタージ・ウェーバー病の原因

スタージ・ウェーバー病の原因は、胎児期の異常が考えられていますが、現在でも不明とされています。
脳の表面の血管腫の影響で、静脈の流れが悪くなり、脳の萎縮や石灰化などが現れるようになります。
脳病変の程度はCTやMRIで評価することができます。
スタージ・ウェーバー病は出生時から認められる疾患ですが、遺伝性は通常見られず、上記のように胎児期の異常が原因と考えられています。
発症する確率は5万人から10万人に一人程度と言われています。

スタージ・ウェーバー病の治療法

スタージ・ウェーバー病の原因が不明であることから適切な予防法は現在でも確立されておらず、事実上、発病後の症状緩和措置が基本的な治療スタンスとされています。
スタージ・ウェーバー病の症状の一つである痙攣は、抗痙攣薬を服用することで一定の効果が期待できます。抗痙攣薬の効果が得られないときには手術も考慮されます。
ほかにもアスピリンを低用量服用することで、脳卒中の発症リスクをおさえることができます。
また、症状の悪化に伴う緑内障が発症した場合は、適切な手術を受ける必要があるので注意が必要です。
ほかにもレーザー療法によってポートワイン母斑の色を薄くしたり消したりすることができます。