日本脳炎の症状

日本脳炎はウイルスに感染した蚊を媒体として感染することにより発症します。ヒトの体内に侵入すると、リンパ節で増殖します。初期症状としては、高熱や頭痛、寒気、嘔吐、下痢、めまいや食欲不振などの症状が現れます。
  
潜伏期間は6日から16日間と言われており、ウイルスに感染した蚊によって発症するため、蚊が活発に活動する8月から9月に発症するのも特徴の一つといえます。初期症状は発熱や頭痛など風邪に似ているため、夏風邪と判断しがちですが、39度前後の高熱や手や足、顔のけいれん、斜視など日本脳炎独特の特徴が現れてきます。

日本脳炎の原因

日本脳炎は、日本脳炎ウイルスに感染したウマや豚、鳥類の血を吸った蚊を媒体として感染します。
 
8月から9月の夏に感染し、日本脳炎ウイルスが体内に入ると、予防接種を受けていない場合は潜伏期間を経てウイルスが増殖し、発症します。ヒトが日本脳炎に感染するとさまざまな症状が発症しますが、ヒトからヒトへの感染はないため、家族内感染や看護による感染はありません。
  
感染症法における第四類感染症に指定されている感染症のため、発生状況や情報については厚生労働省が情報を公開し、注意啓発活動を行っており、注意が必要な感染症の一つです。

日本脳炎の治療法

日本脳炎に対する予防はワクチンの接種が効果的です。罹患リスクを減らす効果が期待できるワクチンは、標準的な接種スケジュールを定め、厚生労働省を軸として各行政機関が接種の推進を提唱しています。
   
初回接種の目安である3歳から4歳にかけてと2期接種の目安である9歳から10歳までに接種が完了するよう、対象者には、はがきや書面などで案内を郵送しています。居住地の行政機関や、かかりつけ医に相談し、計画的に接種することが、日本脳炎から身を守る最適な手段といえます。