期外収縮の症状

期外収縮は、自覚症状のない場合がほとんどですが、感受性が強い人には胸部や咽頭部の不快感、ごく短い時間の胸痛、脈がとぶ感じ、動悸、息切れなどの症状が現れ、連続発生した場合は一時的に血圧が下がるため、めまいや失神が起こることもあります。
  
自覚症状の強さは先行心拍との時間的距離や連結期の長短に左右され、先行心拍に近く、連結期が短い場合は強い症状を覚えます。また、1日の出現数によっても自覚症状が異なり、数万の単位で出現する場合よりも数百から数千回の出現がある場合にも強い症状を覚えます。
  
原疾患をもとに期外収縮が起こる場合は、胸部の激痛や一時的な心停止に至ることがあるので注意が必要です。

期外収縮の原因

期外収縮は、異常電気の発生部に応じて2つに分類され、心房からのを上室性期外収縮、心室からものを心室性期外収縮になります。
  
上室性のものや心室起源であっても基礎心疾患がない場合は、強い自覚症状がある場合を除いて治療の対象となりません。加齢や体質、ストレス、睡眠不足、アルコール摂取過多などが誘因となり発生する生理的現象です。
  
しかし、心室性期外収縮のうち、狭心症・心筋梗塞・弁膜症・心筋症などの心臓病や心機能低下・形態異常による心不全が原因であるもの、また、危険な不整脈へと移行する恐れがある場合は、適切な検査や治療が必要です。

期外収縮の治療法

期外収縮は加齢とともにだれにでもみられる現象で、重篤な病気の前段階というわけではありません。また、不整脈の治療薬は作用が強いので、検査で期外収縮が発見されても、原疾患や強い自覚症状がなければ特別な治療は行いませんし、日常生活における制限も必要ありません。
  
規則正しい生活を心がけ、睡眠不足、ストレス、疲労などを解消することが予防や悪化の防止に?がります。心機能の低下や不安がある人は、定期的に心電図や超音波検査などを行い、経過を観察するのが効果的です。