起立性低血圧ってなに? 普通の低血圧とは違うの? その原因とは

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監修:Doctors Me 医師

起立性低血圧って聞いたことありますか? 立ちくらみやめまいが出る疾患なのですが、これは低血圧と自律神経機能の両側面から起立性調節障害を捉えた用語です。

それでは、起立性低血圧とはどのような疾患なのか詳しく見ていきましょう。

要チェック項目


□起立性低血圧は、起立性調節障害と低血圧の2つを合わて捉えたものです
□厳密には小児疾患と高齢者に見られる疾患とに分けられる
□治療は若者と高齢者とで変わってくる

起立性低血圧はどのような疾患のことを言うのですか?

高齢者に見られる起立性低血圧


起立性低血圧は厳密にいうと、高齢者に見られる疾患のことです。急に椅子から立ち上がった時にフラッとしたり、めまいが起こるのが特徴で、特殊な病気という訳ではありません。

高齢者に見られる起立性低血圧の特長は、急に立ちあがった時に急激な血圧の変化に対応できないことです。

それによって脳への血流が低下してしまい、結果としてめまいや立ちくらみ、意識障害(失神)などを起こしてしまいます。

子供に見られる起立性低血圧


起立性低血圧という疾患名は、主に子供に見られる起立性調節障害の場合に用いられることもあります。やはり立ちくらみやめまいがみられ、立っていると気持ち悪くなるといった症状も現れます。

その他の症状としては、寝起きが悪い、午前中の調子がよくない、ちょっとした運動ですぐに動悸や息切れがする、

食欲がない、嫌なことを聞いたり見たりすると気分が悪くなる、頭痛や倦怠感、乗り物酔いしやすいなどさまざまなことが挙げられます。

高齢者に見られる起立性低血圧の原因は何ですか?

心疾患


高齢者に見られる起立性低血圧の原因としては、不整脈や心臓の弁に起こった障害などが挙げられます。

心臓の機能が損なわれると、立ち上がったときに必要な心拍出量をあげることが出来ず、結果として起立性低血圧が起こることになります。

利尿薬


何らかの基礎疾患があって、その改善のために利尿薬を用いているような場合にも起立性低血圧が起こりやすいとされます。

なぜかというと、利尿薬によって体内から体液が取り除かれることによって、血液量も減少してしまうからです。

体内の水分減少


激しいおう吐や下痢、排尿量の増加や多量の発汗、出血などによって体内の水分が失われることによっても起立性低血圧が起こるリスクが高くなります。

それでなくても高齢者は脱水症状になりやすいので、注意が必要です。

下肢静脈瘤


足の筋力が弱い人は、全身の血液の循環が悪くなってしまいます。特に女性にそのようなことが多く見受けられますが、その結果として下肢静脈瘤などを発症することがあります。

下肢静脈瘤も起立性低血圧のリスクを高めてしまいます。

子供に見られる起立性低血圧の原因はなんでしょう?

血行不良


何らかの原因によって、全身の血行が悪くなることによって発症します。もともと血圧が低い場合や(本態性低血圧)、甲状腺機能低下症、シャイ・ドレイジャー症候群などが原因となる場合(症候性低血圧)もあります。

自律神経障害


子供に見られる起立性低血圧の根本的な原因としては、自律神経系の乱れにあるとされます。人間は日中に交換神経が優位になり、寝る時には副交感神経が優位になるのが普通ですが、このバランスが乱れる訳です。

自律神経が乱れる原因としては、不規則な生活習慣が理由として挙げられます。

早朝に目を覚まして夜は早いうちに寝るという生活が出来なくなってくると、自律神経の働きにアンバランスが生じて、結果として起立性低血圧を発症するということです。

ストレス


現代社会では子供もさまざまなストレスにさらされています。学校や勉強、親や友達との関係、周囲の無理解など、そういったいろんな要因がストレスとなって、起立性低血圧のリスクが高まってしまうという訳です。

高齢者に見られる起立性低血圧の治療法はどうするの?

保存療法


高齢者の場合は、若者と違いホルモン療法や薬物療法による副作用のリスクが高いことから、一般的には保存療法が行われます。根本的に治すのではなく、症状を軽くしたり取り除くことに主眼が置かれます。

生活上の注意


起立性低血圧は急に立ち上がることで起こるので、急に立ち上がらないようにしたり、長時間立っていないようにします。また、圧迫力の強いストッキングを履くことによる下肢のうっ血を防ぐのも効果的です。

子供に見られる起立性低血圧の治療法について

全人的治療


子供に見られる起立性低血圧は、さまざまな要因が複雑に絡み合って起こっています。そのため、安易に薬物療法に走ってしまうのは効果がないだけでなく、危険なこともあります。

心理療法


心理的、もしくは社会的な問題がある場合にはカウンセリングが重要となります。本人だけでなく、親や周囲の病気への理解を徹底し、子供の状態に対する偏見を取り除くことも必要です。

低血圧と言っても色々です

高血圧と比べると、低血圧は病院でもそれほど深刻には捉えていないところも多く、そのため子供に見られる起立性低血圧の場合「やる気がないだけ」といった誤解が生じることもあります。

低血圧の理解が深まることを願ってやみません。

(監修:Doctors Me 医師)
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