医師監修

角膜潰瘍とは

角膜とは、人間の目を覆っている一番外部に面した膜のことを言います。角膜潰瘍とは、その上皮組織より深くに欠損が起こり、にごりを生じたり、膜が薄くなってしまう状態のことを指します。外傷やコンタクトレンズによるもの、細菌・真菌の感染などにより起こり、異物感や痛み、目ヤニなどの症状が出ます。放置すると角膜穿孔といって角膜に穴が開いてしまったり、後遺症が残ったり失明することもあり得ます。抗生物質や炎症を抑える目薬などで治療を行いますが、改善しない場合には角膜移植が必要となる場合もあります。

角膜潰瘍の症状

角膜潰瘍の症状は、目のごろつき、目の痛み、視力低下が代表的です。目のピントを合わせる役割をしている角膜に炎症が起こると、濁ってみえにくくなるため、視力低下を引き起こします。また、角膜は涙という水分を適量に保持する役割も果たしているのですが、炎症によってこの機能が崩壊して、たくさん涙がでてしまうこともあります。炎症が強いと目にある痛みを感じるセンサーが反応するため、まばたきしても閉じていても痛みを感じてしまいます。
一番心配されるのは、痛みを感じないタイプの方です。糖尿病などの元々の病気により痛みを感じるセンサーが壊れてしまっている場合には、異常に気づくことが遅れて、治療を開始した時には手遅れということが多いからです。

角膜潰瘍の原因

角膜潰瘍を発症する原因は、目をこすった時に手に付いていた細菌やウイルスが目の角膜についてしまう感染や、入浴時にシャンプーが目に入るなどの異物侵入があげられます。特殊な例では、自分の免疫が悪さをして角膜をにごらせてしまうものまであります。ここ数年、角膜を傷つける原因として注目されているのは、コンタクトレンズの装着です。
コンタクトレンズは本来、定期的に医師の診察を受けて目の点検をしないと処方されない医療機器ですが、今やインターネットから処方箋なく気軽に購入できてしまいます。目の点検も受けないので、角膜に傷がついていることに気づかないまま、さらに汚れを落としきっていないコンタクトレンズを装着することで、細菌が張り付いて繁殖し、傷を深めてしまいます。

角膜潰瘍の治療法

角膜潰瘍の予防は原因となる異物や細菌を寄せ付けないようにすること、もし付いてしまった場合には速やかに取り除くことが大切です。ゴミなどの異物が入ったときには、目をこすって取ろうとすることは厳禁です。角膜についた傷を深くしてしまうからです。
視力矯正のためにコンタクトレンズが必要であれば、必ず定期的に医師の診察を受けて、目に傷がないことを確認してから、清潔なコンタクトレンズを使用することが大原則となります。眼鏡で十分な視力が得られる場合には、できるだけ眼鏡を使用して、コンタクトレンズの使用は最小限にすることも望ましいことです。
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