化膿性脊椎炎の症状

化膿性脊椎炎に罹患した場合の症状は、細菌に感染した部分の腰や背中の痛みです。急性である場合には、強い痛みが伴うことが多く、高熱を発することもあります。一方で、慢性の化膿性脊椎炎の場合には、痛みは比較的軽い傾向にあります。また発熱もあまりありません。しかし、病変部分を圧迫すると、強い痛みを感じます。

さらに化膿性脊椎炎により脊椎部分に損傷が生じたり、膿が蓄積されることにより、脊髄を圧迫することがあります。その結果、足の痺れや麻痺といった症状が現れることがあります。化膿性脊椎炎は、主に胸椎や腰椎で生じることが多い傾向にあり、一方で頚椎には生じにくいという傾向があります。

化膿性脊椎炎の原因

化膿性脊椎炎が起こる原因は、胸椎や腰椎などの脊椎部分への細菌感染です。血流に乗って脊椎部に細菌が運ばれることにより、脊椎に炎症が生じます。感染の要因となる菌は、黄色ブドウ球菌であることが多いです。また、時には他の最近や真菌(カビの一種)が化膿性脊椎炎を引き起こす原因菌であることもあります。
脊椎に菌が感染する要因として、他の疾患などがよって免疫力が低下することが挙げられます。例えば、糖尿病などの場合には免疫力が低下し、免疫機能を潜り抜けて脊椎に菌が感染してしまいやすくなります。その他、脊椎の検査やあるいは手術によって原因菌が感染し、化膿性脊椎炎を引き起こすことも可能性としてあるので注意が必要です。

化膿性脊椎炎の治療法

化膿性脊椎炎に対する予防策の方法としては、免疫力の強化が必要です。体内に黄色ブドウ球菌や真菌が侵入してきたとしても、免疫力が高ければ感染を予防することができます。そのため、日頃の体力づくりや、免疫機能を下げる疾患の治療が必要です。また、脊椎の検査や手術を行う場合には、術後の菌感染に対する管理を行う事が求められます。
加えて、疲労や生活習慣の乱れが免疫力の低下を引き起こし、化膿性脊椎炎に感染してしまう余地を与えます。日頃からの体調管理を行うが、化膿性脊椎炎に罹患することへの根本的な予防に効果的です。

化膿性脊椎炎に対する医療法は安静と抗生物質の投与です。抗生物質の治療効果が得られない場合、脊椎の変形や破壊がみられた場合などには手術による治療が必要です。