慢性扁桃炎の症状

習慣性扁桃炎は子どもに多く発症し、6歳くらいが発症のピークといわれていますが、大人が発症することもあります。主な症状は、咽頭痛、高熱、嚥下痛、耳放散痛、倦怠感などです。慢性単純性扁桃炎はほとんどが大人の感染で、急性扁桃腺炎から移行する場合もあり、咽頭の痛み、微熱、乾燥、刺激物がしみる、喉に異物感などの症状が現れます。
  
扁桃病巣感染症では腎臓、皮膚、関節などの他の疾患を併発するのが特徴で、症状として関節リウマチ、IgA腎症、掌蹠膿疱症、胸肋鎖骨過形成症などがみられます。慢性扁桃炎は急性扁桃炎が慢性化した状態ですが、突然急性化することもあるため注意が必要です。

慢性扁桃炎の原因

慢性扁桃炎は扁桃に病原菌が常在していたり、疲労のため体の抵抗力が弱かったり、新たに細菌の侵入を受けたりしたとき、病原菌の力が体の抵抗力を超えて再発します。
  
病原菌として判明しているのは、インフルエンザ菌、肺炎球菌、溶血性連鎖球菌、黄色ブドウ球菌、EBウイルス、RSウイルス、伝染性単核球菌などです。暴飲暴食、喫煙、過労、ストレス、咽頭の乾燥などが原因となり発症します。
   
また、扁桃炎の原因菌の一つである溶血性連鎖球菌は、腎炎やリウマチ熱、心内膜炎、皮膚科的疾患などを誘因することで知られています。そのため、これら重大な疾患の有無を確認することも大切です。

慢性扁桃炎の治療法

慢性扁桃炎で効果の高い予防は「うがい」です。日頃からうがいを習慣にして、不摂生をしないことが重要です。十分に睡眠をとり、なるべく疲れを残さない生活スタイルを築き、栄養バランスのとれた食事を心がけて規則正しい生活を送ることが大切です。
  
また、埃っぽいところは避け、お酒の飲み過ぎや喫煙は自重する必要があります。特に喫煙はビタミンCの消費が多いので、慢性扁桃炎の人は避けなければなりません。もし痛みを感じたら、飲酒や喫煙、運動、風呂などは控えます。