胸郭出口症候群の症状

胸郭出口症候群の症状は、胸郭の出口で神経が圧迫されることで上肢や腕、手のしびれや痛みが生じ、上手く力が入らなかったり細かい作業がしづらくなったりします。熱っぽさや冷え、体のだるさを訴える場合もあります。腕を肩よりも上へ上げた時や首を後ろにひねりながら反らすような動作をしたときに症状が強く現れるのが特徴です。
  
神経と同時に血管も圧迫されることによって血流が滞り、動脈が圧迫されると腕から掌にかけて白っぽくなり、静脈が圧迫されると腕から掌にかけて青紫色になります。胸部出口症候群が悪化すると、肩を上げる等の動作が全くできなくなり、首や後頭部、さらに口のあたりにまでしびれを生じ、耳鳴りやふらつきを感じやすくなります。

胸郭出口症候群の原因

胸郭出口症候群は日常的に上肢、肩を動かす動作をする人、事務職の女性やスポーツをよくする筋肉質の男性に多い傾向があります。
  
なで肩が胸部出口症候群のを招きやすい原因としては骨格のかたちが影響しています。正常な鎖骨の形がV字型に対し、なで肩の人の鎖骨は一直線になっており鎖骨が下がっていて、もともと肩を持ちあげる筋力が少ないことに起因しています。
  
また、小胸筋辺りの筋肉を鍛えている場合も胸部出口を圧迫しているので発症しやすいです。背中を丸める姿勢でトレーニングをする格闘技の方や、同じ姿勢のまま腕を小刻みに動かす動作をするギターやバイオリン奏者は注意が必要です。

胸郭出口症候群の治療法

胸郭出口症候群の予防は正しい姿勢とストレッチが有効です。
  
なで肩は、腕の位置が下がる前かがみになり背中が丸くなり、首や肩に負担がかかってしまう原因になります。背筋を伸ばして上から糸で引きあげられているイメージを日頃から意識することが大切です。
  
また、ストレッチやマッサージを行うことで肩周辺の神経の通り道を広げて、血流がスムーズに循環する手助けとなります。就寝時に腕の下にも枕を敷いてあげることで肩こりが改善したというケースもあります。