痛風とは
痛風は尿酸が体の中にたまり、それが結晶になって激しい関節炎を伴う症状になる病気です。関節炎は突然起こるので痛風発作と呼ばれることもあります。痛風を発症するのは20歳以降の男性がほとんどです。痛風の血清尿酸値は遺伝と環境の両方が関係しています。
痛風の症状
典型的な痛風発作では10日間前後激しい痛みが生じ、歩行困難になることが多いです。当初は年1〜2回程度の頻度ですが、放置すると次第に頻発・慢性化します。また痛風発作が起こる少し前にはむずむずするような違和感が現れます。足の親指の付け根に最も多いのですが、足首や膝にも生じます。皮下に尿酸の塊から成る痛風結節が生じることがありますし、腎機能障害も起こりやすくなり、2割の痛風患者に尿路結石もに合併するといわれています。
痛風の原因
痛風発作の原因は尿酸という元々は体内に蓄積されている物質です。しかし、何らかのきっかけで上手く排泄されなかったり異常に分泌されたりと、排泄と分泌のバランスが崩れると体内に溜まり、尿酸が過剰に蓄積されることによって尿酸値が高くなった状態(7.0mg/dl以上)を高尿酸血症と呼びます。その状態がさらに進み、尿酸が血中で溶けきれずに結晶化して炎症や発作が起きることが発症のメカニズムです。高尿酸血症になる原因としては肥満、高脂血症、高血圧症、耐糖能異常などの生活習慣病の既往症といわれています。
痛風の予防/治療法
痛風を起こす元の「高尿酸血症」になる原因とされる肥満や高脂血症、高血圧症、耐糖能異常などの生活習慣病の治療が予防に繋がります。規則正しい生活やバランスの良い食事、ウォーキングなどの有酸素運動を習慣付けることが大切です。特に食事に関してですが、食べ過ぎも痛風の発症に影響する為、食事の質を改善することと食事量を適切にすることが必要となります。肉類や魚介類などは尿酸の元になるプリン体という物質を多く含む為、食べ過ぎに注意が必要ですが、食品によってプリン体の含有量は違うので、それぞれの食品の含有量を知った上で無理のないような食事制限を行うことが大切です。また野菜や果物などは尿酸の排泄を促進させる効果があります。
その他としては、ストレスを溜めないために自分にあったストレス解消法を見つけることも大切です。
治療は、痛風による関節炎の治療と、その背景にある高尿酸血症の治療の2つを薬物療法により行っていきます。
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