蒙古斑の症状

蒙古斑は先天性のあざで、出生時から現れます。隆起がなく、青みを帯びた黒色をしており、人によって濃淡の程度には差があります。
ほとんどの場合は、中心部が濃い色になっており、境界線付近は薄くてはっきりしないのが特徴ですが、なかには濃色型とよばれ、ほくろのように濃いものもあります。
お尻や背中、腰のあたりに出現することが多く、日本の新生児の約9割にみられます。黄色人種に多い症状です。四肢や上半身に現れることもあり、異所性蒙古斑と呼ばれ、通常のものより消えにくい特性をもっています。なかには成人しても残ってしまうケースもありますが通常は10歳頃までには消失します。

蒙古斑の原因

蒙古斑の原因は、真皮メラノサイトです。真皮メラノサイトはメラニンを作り出す細胞で、表皮へ移動する際に、手前の真皮に留まることで蒙古斑が現れます。
真皮メラノサイトは、赤ちゃんの神経細胞を生成するため、腰の周辺で活発に動く特性があります。そのため、腰の周辺に蒙古斑が現れることが多いのです。男性と女性の出現率はほとんど同じです。
真皮メラノサイトは、シミやそばかすの原因にもなるため、気になるという人も多いようですが、体にとっては必要なもののため、心配は必要ありません。

蒙古斑の治療法

蒙古斑は先天性のもののため、予防は不可能です。10歳前後を目安に消失していくため、それまでは治療の必要もありません。
成人しても残っている場合や、異所性蒙古斑をコンプレックスとしている場合などには、レーザー治療が可能です。特に有効なのは、Qスイッチレーザーです。異所性蒙古斑の場合は、保険の適用範囲内です。
1度の照射で完全に消すことは難しく、継続的な治療が効果的なため、時間的な余裕への配慮も忘れてはいけません。照射の回数は、蒙古斑の範囲によって異なります。