肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう)とは
肩鎖関節にある3本の靭帯が損傷して鎖骨が浮き上がる状態です。靭帯によって関節はずれないようになっていますが、損傷によっておさえがなくなり外面から分かる程に変形します。痛みはひどく腕を上げられないケースもありますが、首付近の為に手術では危険が伴い、手術ではなく手を三角巾で吊ることで体制を安定させ数日固定して温熱治療をします。
肩鎖関節脱臼の症状
肩鎖関節脱臼になると、日常的に腕の痛みは激しく、外見にも分かる程に骨が突出して変形が確認出来ます。また、突出しているので腕が短くなることもあり、最低でも2ヶ月程は日常的な動作に影響が出ます。また、10年以上かけて治療するケースもあります。
改善するには、手術か自然治癒があります。
ただし、手術するのが危険な部位では高度な技術を必要とします。
手術しても靭帯は3か月以上しないと修復は出来ない状態で、安静が必要です。
医師は手術よりも、患者のリスクを考慮して自然治癒を選択することが多いです。
腕や首が痛くなり、自転車のハンドル操作や文字を書くのにも影響することがあります。
肩鎖関節脱臼の原因
肩鎖関節脱臼は、肩から激しく転倒すると肩鎖関節の靭帯が損傷して発症します。サッカーや柔道等のスポーツ中に起こるケースが多いです。後ろから押されたり、押さえつけられたり、肩と肩をぶつけ合ったり、肩から床や地面に着地する行為が原因です。
また幼い子供の場合は、親に腕を強く引っ張られるケースや、自転車に乗る練習をしている時に肩から転ぶ、ボールの投げ過ぎで腕を振り過ぎることも原因になります。
成長期の遊びやスポーツでは腕に負担がないのか把握することが必要です。
大人でもバイクの運転中に転倒、もしくは減速しないで壁に肩から激突、40代以上では数段の階段や高所から飛び降りると起こることもあります。
肩鎖関節脱臼の治療法
肩鎖関節脱臼を予防するには、激突するスポーツでは防具を付けることや、普段から肩から転ばないように受け身の練習をすることが必要です。対戦型の激しいスポーツの場合はきちんとルールを決めて、後ろから突き飛ばす行為は危険だと指導者が教えることも必要です。
幼い子供の場合は自転車の練習中は転倒してもクッションになる場所を選び、保護者の付き添いや補助、ヘルメットや肩パッド・腕パッドの装着も忘れないようにしましょう。
40代以上の大人は若い頃と同じ感覚で、通勤途中の駅の階段で走ったり飛び降りたりしないことです。
60代以上になると縁側へ降りる時にも脱臼するので、動作を慎重に行います。
治療方法は、痛み止めと三角巾で温感・冷感治療して、後は自然治癒する方法が一般的です。
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