こぶ/頭部軟部組織損傷とは
こぶ/頭部軟部組織損傷とは、打撲など強い衝撃によって、頭部の一部が軽く盛り上がってしまう症状のことです。打撲によって内出血を起こし、血液やリンパ液によって皮膚が盛り上がってしまうのです。頭部は筋肉や脂肪が少なく、皮膚の真下にはすぐ骨があることで、体の他の部位に比べると血管が切れて出血しやすくなっています。頭部で内出血を起こした場合はその血液の行き場がなく、こぶとなってしまいます。
こぶ/頭部軟部組織損傷の症状
こぶを引き起こしてしまった場合、通常はひどい痛みを伴います。たとえ痛みを感じなくとも、こぶとなった部分を指で押さえるなどすると、痛みを感じます。患部の痛みが酷い場合は、濡れタオルなどで冷やすことで症状が緩和することがあります。通常は特になんの処置もしなくとも、数日経てばこぶも痛みも消えます。ただしあまりにも内出血がひどい場合は、内部の血液が固まってしまい、そのままこぶとして残ってしまうことがあります。その場合には脳に障害が残る可能性もあるので、病院でこぶを切り開くなどして、内部の血液を取り除く必要があります。
まれに、固いこぶではなく、ぶよぶよとした流動状のこぶとなることがあります。この場合も溜まってしまった血液がその場に留まる可能性が高いため、病院で血液を除去してもらう必要があります。
こぶ/頭部軟部組織損傷の原因
こぶの原因は、頭部への打撲です。つまり、何かに頭を強くぶつけることで引き起こされます。特に幼い子供は転びやすく、また不注意で家具などに頭をぶつける可能性が高いため、注意が必要です。幼い子供が何かに頭を強くぶつけた場合、内出血によって脳が圧迫され、なんらかの障害を引き起こす可能性もあります。子供が頭をぶつけた時は、軽く考えるのではなく、すぐに病院へ連れて行った方が良いでしょう。数日経ってこぶが無くなり、その状態でなんの症状も無ければ、命の危険などは少ないでしょう。
もちろん大人もこぶを軽く見て良いわけではありません。頭部は筋肉や脂肪が少ないため、打撲によって骨が損傷したり脳に異常が起こる可能性もあるので、注意が必要です。
こぶ/頭部軟部組織損傷の治療法
こぶの予防は、とにかく注意をすることです。たとえば大人ならば、自転車に乗るときはヘルメットを装着する、地震が起きたときはまず頭を庇うなど、頭部へのダメージをなるべく避ける努力をすることが重要です。幼い子供に関しては、どれだけ大人が注意をしていても、転んだり頭をぶつけたりすることは避けられません。ですがある程度成長した子供ならば、たとえば転ぶときはなるべく前方へ、そして両手をついて衝撃を殺すようにするなど、大人が教えてあげられることはたくさんあります。そうしてひとつひとつ危険を減らしていくことで、こぶを避けることができるようになります。
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