皮脂欠乏性湿疹/皮脂欠乏性皮膚炎の症状

皮脂欠乏性湿疹の症状には一体どんなものがあるのでしょうか。
まずは名前の皮脂欠乏性という部分からもわかるように、皮脂が足りないことによって皮膚がカサカサになってしまうという症状が挙げられます。
このカサカサは皮脂が足りないこともさることながら、空気の乾燥も大きく関係してくる部分であります。そして、この乾燥や皮脂が足りないことから発生する皮脂欠乏性湿疹は、強いかゆみを伴います。湿疹という部分からもわかるように、このかゆみの症状から、ついつい患部をボリボリとかいてしまい、それによって湿疹化してしまうという症状もあります。

以前は特に皮膚が乾燥しがちな高齢者によく見られるものでありましたが、近年では若い世代や子どもにも増えてきていると言われています。皮脂欠乏性湿疹になってしまうと、肌のバリア機能が壊れてしまっている状態であるので、肌が敏感になるという症状も出てきます。また、バリア機能が壊れてしまっていることから細菌が繁殖しやすい肌になってしまうため、細菌感染の症状が出る場合もあります。あまり耳慣れない皮脂欠乏性湿疹ですが、症状を見てみると、何も特別なものではなく、幅広く誰にでも起こりうるものだということが言えます。

皮脂欠乏性湿疹/皮脂欠乏性皮膚炎の原因

皮脂欠乏性湿疹の症状についてみてきましたが、続いてはその原因についてみていきたいと思います。
原因については、大きく分けて体外からの刺激が原因となるものと体内の要因が原因となるものの2つがあります。ではそれぞれについてみていきましょう。

まずは体外からの刺激が原因となるものについてです。体外からの刺激が原因ということで、簡単に言えば、皮膚から潤いを奪い取ってしまうような洗剤や薬剤によるものが挙げられます。例えば洗い物をする際の洗剤や、衣類や調理器具を除菌する際に使用するハイターのような強力な漂白剤が考えられます。それ以外にも、空気の乾燥も原因と言えます。
続いて体内の要因が原因となるものについてですが、こちらは加齢による皮脂量の低下や、生活習慣やストレス、疲労などによって発生するセラミドなどの分泌物の低下が挙げられます。
また、近年増えてきていると言われているアレルギー体質も体内の要因が原因となるものの一種とされ、原因として挙げられます。以上のことから、家事を行う主婦や、1日に何度もシャンプーをしなければならない美容師などのように、頻繁に洗剤や薬剤を触る人は発症しやすいようです。
また、アレルギーなどを原因として、若い世代や子どもにも多く発生すると言われています。

皮脂欠乏性湿疹/皮脂欠乏性皮膚炎の予防/治療法

ここまで皮脂欠乏性湿疹の症状と原因についてみてきましたが、この皮脂欠乏性湿疹を予防することは可能です。ちょっとしたことに気を付けるだけで予防もできますし、もしなってしまったとしても、改善することもできます。

まず、洗剤や薬剤を使用する時は、直接触れることがないように、手袋などで手指を保護することが重要となります。また、空気が乾燥しないように加湿器を使用することも予防法として良いでしょう。熱いお湯も肌の乾燥を進めてしまいますので、なるべく使わないことをおすすめします。
また、バリア機能を低下させないためにも、肌をごしごしとこすることはやめましょう。ごしごしとこすってしまうことによって、バリア機能をはがしてしまう場合もあります。以上のことに気を付けるだけで、皮脂欠乏性湿疹の十分な予防ができます。また、もしなってしまったとしても、比較的軽度のものであれば、以上のことに気を付けていれば肌のバリア機能がいずれ回復し、元に戻る場合がほとんどです。もし症状が進んでしまって重度になってしまっていたら、早めに病院を受診することをおすすめします。保湿剤で綺麗に治ってしまうので、迷わず行きましょう。