知的障害の症状

知的障害はさまざまな要因により起こりますが、染色体異常による場合には、出生時に身体的な奇形を伴っていることがあり、これは早期に発見できるタイプといえるでしょう。難しいのは、身体的な異常が見られない場合であり、下記のような症状が出ていないか、子どもを注意深く見守る必要があります。
・言葉の習得に遅れがある
・友達とうまく交流できない
・授業についてゆけない
また、大人であっても、計算能力や読み書きの能力が周囲よりも低かったり、社会生活に溶け込むために困難を要したりといった形で知的障害の症状が現れます。

知的障害の原因

知的障害の原因としては、大別して以下の3つが考えられています。
・病理的要因
染色体異常や先天性疾患などの病気、あるいは出産時の脳の圧迫などの、事故などの原因がこれにあてはまります。知的障害の他の疾病を有していることがほとんどです。
・生理的要因
特にその他の疾病を有さず、知能指数だけが低い水準の場合、脳の発達に障害が起こったことが原因として挙げられます。
・心理的要因
社会的な発育環境を原因として、後天的に発生する場合もあります。児童虐待や育児放棄などがその例として挙げられます。このような心理的要因により発生した場合は、原因が解決すれば知能指数も元のレベルに戻ることが多いです。

知的障害の治療法

遺伝的要因に左右されることが多い知的障害を確実に予防できる方法はありません。妊娠中の疾病が原因で知的障害を持った子供が生まれてくる例もありますが、健康な妊婦から誕生した子どもの知能指数がすべて健常な水準であるとも限りません。
大切なのは、生まれてきた子どもと向き合い、発達の遅れが心配になった場合には児童相談所などの専門機関へ相談に行くことです。本人が病気をストレスに感じ、二次的な負担を増やさないよう、適切なケアを行いましょう。