舌痛症の症状

舌痛症の症状は、まず、舌の先や舌の側面などにやけどをした後のような、しびれるようなヒリヒリとした痛みが起こります。これは、数週間から半年以上と長く続く症状です。
  
痛みの原因として思い当たることもなく、炎症や傷、腫れなども特に見つかりません。加えて、血液検査などでも異常がないのが特徴です。多くの場合、痛みは一日中続くのではなく、何もしていないときに痛みが強くなります。食事や会話など他のことをしている最中は痛みをほとんど感じないことがほとんどです。
  
舌痛症から舌癌を心配する方も多くいますが、舌痛症からガンに移行することはありません。

舌痛症の原因

舌痛症の起こる原因は、実はまだ研究途中であり、解明されていないのが現状です。
  
舌痛症は、外傷など見た目や血液検査などで異常が見つからないことから、心因性を疑われやすい病でした。しかし、研究が進むにつれ神経性の病であるとの説が有力とされるようになりました。
  
脳科学の見地から、脳は、外部からの刺激がなくとも、過去の経験によって痛みを創造できます。そのため、脳にある痛みを感じる回路が何らかの変化を起こし、痛みを感じさせていると考えられています。この回路の変化は、睡眠不足や疲労など体調によって左右されるため、症状にもムラが起こります。

舌痛症の治療法

舌痛症は、原因が解明されていないため、予防方法もまだ確立されていません。しかし、脳にある刺激などを伝達する回路に変化がおきるためではないかとの説が有力であるため、変化を少しでも起こさない生活をすることが大切です。具体的には、睡眠を十分にとり疲労を解消させる、亜鉛などが不足すると味覚障害の併発が懸念されるため、栄養バランスに気を配るなどです。
  
舌痛症にかかってしまった場合は、抗うつ剤や、精神安定剤、漢方薬、うがい薬などを用いた、薬物療法が一般的です。