川崎病の症状

川崎病を発症すると5日以上高熱が続きいろいろな形の発疹が出始め、両目、唇や舌が真っ赤になります。首の後ろのリンパ節も腫れて痛がり、手足も腫れてしまいます。解熱すると指先の皮がめくれてきます。また、以前に行っているBCGの跡が赤くはれることもあります。
症状の出方や程度は個人差がありますが、1、2週間で治まり、血液検査での異常も元の数値に戻ります。発病したこどもたちのうち、約1割のこどもたちに、冠状動脈に後遺症をもたらすことがあります。自然に正常に戻りますが、たまに冠状動脈の詰まりによって心筋梗塞発作が起き、死亡してしまうこともあります。
1歳から4歳の子ども達が罹りやすく、統計的に男子の方が多く発症しています。周囲の人にうつる病気ではありません。

川崎病の原因

川崎病は乳幼児に起こる難病とされ、原因はまだはきりわかっていません。しかし、ブドウ球菌などを始めとする複数の細菌に感染して引き起こされるのではないかという研究が発表されています。
感染したことで抵抗しようとする免疫反応が起こり、白血球が急に増え過ぎて血管の炎症を起こします。炎症が大きすぎることが、体内に悪さをしてしまうことになります。大流行があった時期や気流の関係から、中国北東部から運ばれてくる菌類に問題があるのではないかという可能性も発表されています。
発症しやすい季節は夏と冬です。日本独特の病気ではなく世界各国でも報告されていますが、その中でもアジア系の人びとに多いのも特徴の一つです。

川崎病の治療法

川崎病は伝染病でも、遺伝でもなく、原因が明らかになっていないので、予防策をとることはできません。
ただ、原因不明の高熱が5日以上続くならば、きちんと受診することが大切です。川崎病であったり、疑いがあったりする場合は免疫グロブリン製剤が用いられ、細菌やウイルスが体内に入っても感染しないようにする働きがあります。
また定期的な心臓の検査などをおこない、後遺症が起きないよう、できる限りリスクを減らすことが大事です。