強皮症とは
強皮症は主に皮膚が硬く変化する症状が起きる病気です。内臓にも変化を伴う全身性強皮症と、皮膚のみに症状が現れる限局性強皮症に分けられます。全身性強皮症にはびまん皮膚硬化型と比較的軽症の限局皮膚硬化型があります。
強皮症の症状
強皮症の特徴的な症状はレイノー現象と皮膚硬化です。・レイノー現象
寒冷刺激や緊張などによって、手足の指に血行障害が起こります。皮膚が白く変色し、紫色に変化した後に、逆に赤くなります。痺れや痛みなどの自覚症状を伴います。
・皮膚の硬化
手の指先や足の爪先といった末梢から、体の中枢へ硬化が進みます。限局型の場合は、体幹には至りません。
皮膚に乾燥やかゆみ、色素異常、潰瘍、血管拡張などが起きることもあります。
その他には消化器、肺、腎臓、心臓といった内臓の障害や口腔内や眼に乾燥症状が起きるシェーグレン症候群を合併することがあります。
強皮症の原因
強皮症の原因は明らかになっていません。膠原病患者の血液中にみられる抗核抗体という成分が、強皮症患者の血液中に検出されるため、強皮症は膠原病の一つであると考えられています。膠原病には皮膚や関節といった結合組織の病変や多臓器に障害が起きるという特徴があります。抗核抗体の出現する理由や、発病との関係は不明です。強皮症の引き金になる要因には下記のケースが考えられています。
・血縁者に膠原病患者がいる場合など遺伝的体質
・美容形成手術を受けシリコンやパラフィンを体内に入れた
・抗癌剤の投与
・骨髄移植を受けた
・ウイルス感染による発症
強皮症の治療法
強皮症の原因が明らかになっていないため、予防法は確立されていません。強皮症は膠原病の一つとされていますが、膠原病の予防には次のことが挙げられます。・ストレスを溜めない。
・免疫が働くようしっかりと睡眠をとる
・免疫力を高めるために栄養バランスのとれた食事をとり体力をつける
・紫外線から皮膚を保護する
・細菌に感染すると免疫が低下するため、感染による病気を防ぐ
治療には症状に合わせて薬物療法が行われます。レイノー現象を防ぐためには、精神的な緊張や寒冷刺激を避け、防寒や保温することが重要です。
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