環状紅斑の症状

最初は小さな紅斑として皮膚に発生して遠心状に拡大し、それと同時に紅斑の中心部分は消えてなくなり、環状の斑点ができます。数時間程度で広がるもの、木目状のもの、かゆみを伴うもの、伴わないものなど、症状の現れ方はさまざまです。また、多発する場合は、連なったように紅斑ができることもあります。  

環状になることもある、乾癬、体部白癬、蕁麻疹などとは区別されます。

環状紅斑の原因

環状紅斑は、基礎疾患や症状の現れ方により、以下の種類に分けられます。

・遠心性環状紅斑
・リウマチ性環状紅斑
・匍行性迂回状紅斑
・壊死性遊走性紅斑


遠心性環状紅斑は、原因不明とされています。しかし、扁桃炎や虫歯などの慢性感染病巣、内蔵の悪性腫瘍が関係していることもあると考えられています。リウマチ性環状紅斑は、リウマチ熱原因と言われています。匍行性迂回状紅斑は、内臓の悪性腫瘍に起因する場合が多く、他には全身性エリテマトーデス(SLE)などの膠原病が原因とされます。ただし、基礎疾患が伴わない場合もあります。壊死性遊走性紅斑は、グルカゴノーマを伴うものです。

環状紅斑の治療

遠心性環状紅斑の場合は、ステロイドや抗ヒスタミン薬が処方されます。基礎疾患がわかる場合には、その治療も行います。リウマチ性環状紅斑の場合は、抗菌薬などでリウマチ熱の治療をすることで紅斑は消失します。
  
匍行性迂回状紅斑の場合は、基礎疾患の治療を行います。内臓の悪性腫瘍が原因となっている場合は、その治療を行うことで、紅斑は消えていきます。壊死性遊走性紅斑の場合は、基礎疾患であるグルカゴノーマの治療を行います。