急性脳症の症状

急性脳症は、様々な原因により脳に浮腫が生じ、痙攣や意識障害の症状が現れます。また、それらの症状に先行、付随して、発熱や下痢、嘔吐などが起こることもよくあります。痙攣や意識障害の症状は治まりにくいことが多く、その場合、後遺症を残す確率が高いと言われています。後遺症として、重度の痙攣、精神運動障害などがみられます。死亡率も高い疾患です。
  
急性脳症による症状の初期症状として、元気がなくなったり、眠そうにしたり、目を開かなくなるなどの症状がみられることがあります。また逆に、異常な興奮状態がみられることもあると言われています。そして、それらの兆候の後に、痙攣などの症状が現れることが多いとされています。

急性脳症の原因

急性脳症はほとんどの場合、脳以外の場所で起きているウイルス感染などによって、炎症の際に体内で反応して作られるサイトカインやケモカイン、酸化ストレス等によって間接的に脳の障害を起こされて起こると考えられています。これには、インフルエンザウイルスによるインフルエンザ脳症、HHV-6による脳症、ロタウイルスによる脳症などが含まれます。
様々な原因がありますが、炎症を伴わない脳の浮腫が、共通点として挙げられると言われています。脳が浮腫むと圧力が強まり、痙攣や意識障害を引き起こします。
  

  

急性脳症の治療法

急性脳症の治療は、迅速な全身管理をしなくてはなりません。そして、痙攣を起こしている場合、抗痙攣薬を投与します。更に、脳の浮腫と、原因になっていると予想される病気の治療を同時に行います。ステロイドを大量に投与するパルス療法や、低体温療法を行うこともあります。
後遺症が残った場合には、リハビリも必要です。