爪囲炎の症状

ばい菌による爪囲炎の代表的な症状としては、爪の周囲の皮膚の発赤や膨張などが認められます。激しい疼痛を覚えることも多く、膿が出たり膿疱ができたりすることもあります。また、爪母の障害が発生することにより、爪甲剥離症などの二次的な症状をもたらすこともあります。
  
一方、カビによる爪囲炎(カンジダ性爪囲炎)の場合では自覚症状はほとんどありません。爪の周囲がわずかに腫れ、やや赤暗く変色はしますが、痛みや膿といった症状は出ません。自覚症状がないまま、爪甲異栄養症や爪甲剥離症といった二次的な症状に繋がっていくこととなります。

爪囲炎の原因

爪囲炎の原因は、細菌やカビなどによる感染です。細菌を原因とする爪囲炎であれば、代表的な原因菌として黄色ブドウ球菌を挙げることができます。大半は黄色ブドウ球菌によるものですが、それ以外にも化膿性連鎖球菌や大腸菌、緑膿菌などを原因として引き起こされるケースもあります。
  
原因菌の特定には細菌培養が有効であるほか、出てくる膿の色によっても推察することが可能です(黄色であれば黄色ブドウ球菌、緑色であれば緑膿菌など)。またカンジダ性爪囲炎の原因はカビです。

爪囲炎の治療法

爪囲炎の治療は、基本的には抗菌薬の投与と、膿疱の切開などの局所療法によっておこなわれます。
  
ただし、症状が爪の周囲の皮膚だけにとどまらず爪そのものに及んでいたり、別の皮膚病を併発しているようなケースでは違ったアプローチを必要とすることもあります。めったにありませんが、重症化している場合には爪を抜かなければならないこともあります。