慢性活動性EBウイルス感染症とは
慢性活動性EBウイルス感染症は、ヘルペスウイルス科に属するEBウイルスによる感染症です。発熱や倦怠感、リンパ節や肝臓脾臓の腫れなど症状はさまざまです。また、心筋炎や肝硬変、悪性リンパ腫などさまざまな合併症を引き起こします。
慢性活動性EBウイルス感染症の症状
慢性活動性EBウイルス感染症の症状はさまざまです。何十日、何ヶ月も続く発熱や、倦怠感、口腔内アフタ、蚊アレルギー、発疹などが起こります。それらは治療などにより一時的には軽快しますが、それらを繰り返したり急変したりすることで、悪性リンパ腫などを発症したり肝不全などをはじめとした多臓器不全や、血球貪食症候群などに陥るようになります。現時点で確立した治療法はなく、免疫化学療法や、多剤併用化学療法などが行われています。また、造血細胞移植も行われています。初期症状が一般的な感染症や伝染性単核球症などに似ているため、他の疾患と見分けることが必要です。
慢性活動性EBウイルス感染症の原因
EBウイルスは、多くの人が成人までに一度は感染し、また、免疫も持っています。しかし、EBウイルスが特定の細胞に感染し、体内で再活性化することで、慢性的に増殖を始めるようになります。それが慢性活動性EBウイルス感染症です。同じような初期症状を呈する伝染性単核球症もEBウイルスによるものですが、感染するウイルスの量は少なく、こちらは対症療法でおおむね軽快します。また、蚊アレルギー(発熱や潰瘍やリンパなどの腫れを起こす)もEBウイルスの活性化が原因であることがわかっており、慢性活動性EBウイルス感染症との関連が指摘されています。
慢性活動性EBウイルス感染症の治療法
慢性活動性EBウイルス感染症の予防法はまだわかってはいません。初期症状はそれほど重篤でない場合が多いですが、発熱が数十日続くなど、風邪などの疾患にしてはおかしいと感じた場合は早めに医療機関にかかるようにします。似たような症状を呈する疾患はさまざまあるので、区別が必要です。まずは検査などをしっかりと行い、原因を調べることが大切です。慢性活動性EBウイルス感染症も血液検査、ウイルス検査や生検などにより、診断をすることができます。
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