早発閉経とは
早発閉経とは、20代〜30代にもかかわらず、卵巣の機能が低下して閉経と同じ状態になってしまう病気です。日本産婦人科学会では、43歳未満で閉経した場合と定義しています。もともと月経周期が不順で、月経の回数が年に2〜3回になり、やがて月経がなくなるという経過が一般的です。原因が確定するのはごく一部で、遺伝性、自己免疫疾患、医原性(卵巣の手術など)によるものがあるといわれています。
早発閉経の症状
早発閉経の場合、生理が始まった頃から既に月経不順である場合が多くみられます。そして、18歳前後になると一年に2、3回しか生理が来なくなり、25歳くらいまでに生理が来なくなるというのが、早発閉経の典型的なパターンだと言われています。また、20代から30代にチョコレート膿腫などの手術を受け、30代後半くらいから月経不順となり、45歳までに閉経を迎えるというパターンも増えてきています。月経を一度も経験しない、原発性無月経の場合も、早発閉経に当てはまります。
その他の症状として、3ヶ月以上生理が来ない、性欲減退、情緒不安定、動悸、息切れ、膣乾燥症などの症状が出ることもあります。
早発閉経の原因
早発閉経全体のうち、原因が明らかになっているのは10%から20%程度だと言われています。その10%から20%の原因として、遺伝、自己免疫疾患、卵巣手術や放射線療法などの医原性が挙げられます。それ以外のはっきりとした原因は明らかにはなっていませんが、極端なダイエット、喫煙、ストレス、慢性疲労、不規則な生活や食習慣などがホルモンバランスに悪影響を及ぼすことから、早発閉経に関わっているのではないかと考えられています。
早発閉経の予防/治療法
早発閉経は、骨粗鬆症や若年性更年期障害の予防をする目的で、妊娠を希望しない場合でも治療が必要になります。基本的に、通常の閉経年齢に達するまで、ホルモン治療が行われます。ホルモンを補充するカウフマン療法などで排卵することに成功すれば、妊娠も可能です。また、ホルモン剤による治療をし、通常28日前後とされる生理周期を120日以上とする正常なサイクルを作り出すことにより、成長した卵子を採卵、培養し、体外受精も可能になっています。
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