ビダール苔癬の症状

ビダール苔癬の主な症状には、かゆみが挙げられます。入浴や飲酒などによって体が温まり、血行がよくなった状態では、かゆみは非常に強くなります。また、ビダール苔癬を起こしている部位の皮膚は、病気のはじめの頃は小さな赤い丘疹が現れているのみですが、何度も掻くことによって徐々に複数の丘疹が集まり、楕円状に盛り上がった厚い紅斑を形成するようになります。
  
好発部位は首の後ろや太腿、陰部などですが、前腕やまぶたなどに見られる場合もあります。特に女性に起こりやすい病気とされており、症状が進むと、色素沈着、あるいは色素脱失などが起こる場合もあります。

ビダール苔癬の原因

ビダール苔癬の原因は、まだはっきりとは判明していませんが、以下のような皮膚への刺激が引き金になると考えられています。
・ネックレスなどによる金属アレルギー
・シャンプーやヘアケア剤による刺激
・衣類や毛髪による刺激
・乾燥、紫外線による刺激
  
こうした刺激により生じた皮膚のかゆみに従い、何度も同じ部位を掻き続けることにより、ビダール苔癬の症状が進行すると考えられています。また、透析を受けている人、糖尿病の人も病気が起こりやすい傾向にあります。さらにストレスにより同じ部位を掻く癖のある人は、ビダール苔癬を引き起こしやすいと考えられますので、注意が必要です。

ビダール苔癬の治療法

ビダール苔癬を予防するためには、上述したような原因を突き止めることが必要です。金属アレルギーが疑われる場合にはネックレスの使用を避ける、シャンプーやヘアケア剤はよく洗い流すようにするか刺激の弱いものに代える、などの行動によりビダール苔癬を予防する、あるいは症状を緩和させることが可能となります。
  
同じ部位を掻き続けることにより発症する場合もあるため、自分の掻き癖を知っておくことも大切になります。場合によっては、かゆみを抑える薬などを使用するのも効果的です。