頸部リンパ節腫脹の症状

首には多くのリンパ節が存在します。健康な成人の場合、リンパ節の大きさは1cm以下で、表面からは触れることができないか、触れても小さく柔らかいものです。頸部リンパ節腫脹が起こると、リンパ節は腫れて1cm以上になります。触って確認できる大きさになり、触った時に痛みを伴います。多くの場合は、腫れているリンパ節周辺の痛みの他、喉の痛みや炎症、発熱などを伴います。
一方、リンパ節の腫れが極端に硬く、ごつごつとして形が不揃いである場合は、悪性腫瘍の可能性もあります。この場合は、痛みや発熱を伴わないケースが多いでしょう。

頸部リンパ節腫脹の原因

頸部リンパ節腫脹が起こる原因の中で最も多いケースは、ウイルスや細菌による感染です。リンパ節は、体内を巡っているリンパ液にとって濾過装置のような役割を果たしており、リンパ液の中にある異物や細菌を処理している免疫器官の1つです。

口や喉から入った細菌やウイルスが首のリンパ節の免疫機能によって処理された結果、リンパ節の腫れが起こります。数日で腫れる場合が多くみられます。まれに、結核性による感染で頸部リンパ節腫脹が起きることもあります。

感染以外としては、自己免疫疾患や虫歯が原因であることも考えられます。ゆっくりと症状が進行し無痛性である場合は、悪性疾患を疑います。

頸部リンパ節腫脹の治療法

頸部リンパ節腫脹の治療は、原因となっている疾患を見つけて取り除くことです。細菌やウイルスの感染によって口や喉に炎症を起こし、頸部リンパ節腫脹になった場合は、原因となっている炎症を治すことでリンパ節の腫れも治まります。気になる症状があれば、早めに医療機関を受診することで安心につながります。

リンパ節は免疫力を司る器官の1つであるため、日頃から免疫力を下げない食生活が大切となります。適度な運動や質の良い睡眠も重要な要素です。