急性ウイルス肝炎の症状

急性ウイルス肝炎の症状には黄疸、全身倦怠感、食欲低下、吐き気、嘔吐等の種類があります。その他には皮膚に発疹が出たり関節の痛みや筋肉痛、神経痛を合併することがあります。

通常は一ヶ月から二カ月ほどで症状もなくなりますし、ウイルスも消えてなくなるのですが、急性ウイルス肝炎の中には急速に状態が悪化する劇症肝炎と呼ばれる状態になることもあります。

この様な状態は死亡率が高く、予後不良になることの多い病気です。その多くは突然変異したB型肝炎ウイルスの感染が原因であり、強い黄疸や出血症状、意識障害を引き起こすことが知られています。

この様な状況に至るまでの潜伏期間は短くて4週間、長くて6カ月です。一般的には1~2ヶ月で何らかの兆候が出始めます。

急性ウイルス肝炎の原因

急性ウイルス肝炎は血液、精液や体液を感染源としています。感染経路をしては輸血や母子間感染、血液が付いた注射針による針刺し事故、性行為などが考えられます。これらが原因となって急性ウイルス肝炎が発生します。
このうち、輸血は輸血血液のスクリーニング検査でチェックが出来ますし、母子間感染はHBs抗原含有ガンマグロブリンとHBワクチンによって感染を防ぐことが出来ます。
そのような状況であるため、近年では性感染症としてのB型肝炎が増加傾向にあります。一般的には血液による感染が意識されやすくなっていますが、現実には体液での感染も発生しています。そのため急性ウイルス肝炎となりウイルスキャリアとなっている間は相応の注意が必要になるのです。

急性ウイルス肝炎の治療法

急性ウイルス肝炎は血液や体液を感染源とする感染症です。そのため通常の生活を行っているだけであれば感染リスクはそれほど高くありません。しかし特に発展途上国など海外での医療には一定のリスクがありますので、怪我をした際などには注意をする必要があるでしょう。
また、性行為で感染することもあるため、不特定多数とのセックスを控える、コンドームの着用を確実に行うなどで予防は可能です。
さらに、B型肝炎ワクチンを使用することにより抗体を作っておくということも感染症を防ぐためには最も有効な手段になるでしょう。特に医療従事者など血液を取り扱う仕事をしている場合は、ワクチン接種を強くお勧めしています。