カサバッハ・メリット症候群とは
カサバッハ・メリット症候群とは皮膚の広い範囲にできた血管腫(血管に似ている形態の細胞が増殖している状態で悪性ではありません)による血小板の減少や腫瘍内で出血している状態です。血小板が減少しているので出血は止まりにくくなります。感染や多臓器不全を起こすケースもあるので非常に注意が必要です。
カサバッハ・メリット症候群の症状
カサバッハ・メリット症候群の症状は主に乳幼児(出生直後から数カ月)に見られます。はじめは皮膚の下に赤く内出血の固まりのようなものが出ます(血管腫)。それは固くすぐに大きく広がって行きます。固まりの中で内出血を繰り返している状態で、色は暗い紫色に変わって行きます。症状が現れる位置は個人差があり足や手などだけでなく顔に出るケースもあります。イチゴ状血管腫と近いですが、こちらは布ですれたりした際に出血することがありますが、カサバッハ・メリット症候群は表面が固くなりますので表面的な出血にはなりません。進行すると非常に危険ですので血管腫が皮膚の下に見られる場合は早期に受診しましょう。治療が早ければ完治します。
カサバッハ・メリット症候群の原因
カサバッハ・メリット症候群の主となる原因は血管腫です。この血管腫の細胞が未熟であるために不完全な増殖を繰り返し、更に血管腫の中で内出血を繰り返し血小板を減少させながらすごいスピードで進行していきます。カサバッハ・メリット症候群の元となる血管腫の原因についてはまだ不明です。年齢性別問わずに体の色々なところにできることがあり、傷ついたりするとすごい出血になったりすることがあります。基本的には良性の腫瘍として扱われるので危険性は低いです。
カサバッハ・メリット症候群の場合は1歳未満の乳幼児に発症しますが直接的に死に至るわけではなく、合併症を起こすことにより危険な状態に陥ることがあります。起こしやすい合併症は出血、多臓器不全、感染です。
カサバッハ・メリット症候群の治療法
カサバッハ・メリット症候群を引き起こす血管腫の原因がはっきりしませんので予防もまだはっきりとはわかっていません。カサバッハ・メリット症候群やよく似ていると言われるイチゴ状血管腫も症例が稀です。出産後の血液検査の血小板の数値で判明することもあり、早期発見できることが多いです。治療は放射線治療やステロイド投与が主で副作用も出ることが多く治療には数カ月かかるのでご両親は不安になるでしょうが, 早期発見で早期治療を開始できていれば完治することが多いです。治療後にしこりや痕が残ることもありますが時間経過で消えて行くことがほとんどです。
- このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません
- 専門家の皆様へ:病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください