なかなか治らない喘息との付き合い方。
治らないけれど予防はできる
喘息は治らない病気ですといわれた時は正直ショックでしたし、治らないなら放っておいてもいいのではと思ったりしたこともあります。治るということにこだわりすぎるあまりに、必要な薬を自分の判断で中断しては発作を繰り返していたのです。そして、発作を繰り返すたびに、どんどん発作が起きやすくなり、呼吸機能も低下するという悪循環に陥っていました。
ある時、お医者さんに言われたのは、喘息は治らないけどきちんと治療すれば、自分でコントロールできるようになるという言葉でした。気管支の炎症をしずめて、発作を予防する治療は長期的に続ける必要があるということも、その時に理解しました。自分の中で喘息は慢性疾患であることに納得がいくとなんだか急に気分が楽になり、治療にたいしても前向きになれたのです。そのため、コントロールは格段によくなり、幸い、新しい治療薬がたくさんでているので、発作もほとんど起こらない状態にまで改善することができました。
喘息との付き合い方。
私は幼少期の頃から呼吸器系が弱く、喘息と病院で診断されました。両親は対策として、肺を鍛えるため3歳から水泳に通わせました。おかげさまで水泳の技術は向上いたしましたが、喘息は現在も治っていません。ですので私はこの病気は治らないものだと認識しております。
幼少期の症状は、横になった時に特に苦しくなり夜寝ていると咳や息苦しさを感じ無意識に座って寝ていました。そして今現在(31歳)も就寝時横になると咳き込むことが多く寝付きや睡眠の質が悪くなります。両親が水泳に通わせてくれたお陰で日常では小さい頃よりも症状はかなり改善されてたと思います。スポーツなど激しい運動(小学校、高校時代はサッカー部に所属)も行えるようになりましたし、マラソンなどの持久系の運動を行っても特に問題はありませんでした。ただし季節の変わり目はなぜか咳き込むことが多く特に寒くなり始める時期は乾燥もあってかかなり症状が出ます。私はこの喘息を治らない病気として一生付き合っていくつもりです。
大人になってからの喘息
私の家族は弟が小さい時に小児喘息にかかっていたことがあり、私が二十歳ぐらいの時に喘息と診断された時に、弟の病状を見ていたため治るんだろうと安易に考えていました。
定期的に病院に健診を受けに行った際に先生に、この症状はいつになったら治りますか、と尋ねると、医師からは、大人になってからの喘息は小児の場合とは違うので完治はしませんと言われ、少なからずショックを受けた覚えがあります。
しかし、治らないと悲観するのではなくうまく付き合っていけば良いともいわれ安心もしました。普段からの予防薬や少し発作が出だした時は我慢しすぎずに吸入薬を使用したりすることで、もう十年ほど持病と付き合ってはいますが時期によっては症状が全く出ないときや、緩和の仕方も覚えてきて、今では無理をしない限りは大きな発作にもならなくなりました。
治らないと初めに言われた時は、どうしようという考えのほうが大きかったですが、完治は無理でも緩和は出来るということは救いとなっています。
幼い頃からの喘息…
私は幼い頃からずっと喘息持ちです。
私は喘息に対して悔やんでも悔やみきれない思いを当時は持っていたのですが、成人してみてふと気付いたことがあるのです。それは症状が治らずに苦しんで生活をしてきた私がいたからこそ、私生活上で多少嫌なことや苦しいことがあっても絶対負けずに強い気持ちを持って様々なことに取り組めてきました。そして、いつまでも治らないものに対して弱音を吐いているよりも、もっと前向きにそれを捉えて生活することの重要性を改めて感じました。治らないというのは苦しいですし、辛いですし、嫌な気持ちがあるとは思いますが喘息と戦って得るものは必ずあるはずです。戦って勝たなくても引き分けでいいと思います。治るにこしたことはないですが、治らなくても治らないなりに人生の中で大きなものを得られるとふとした瞬間に気づくと思います。これは他の持病などにも言えることだと思うので、今病気で苦しんでいる子は一生懸命耐えて、成人する時に自分の病気を振り返ってみて下さい。