多汗症による我慢からの解放

中学生の頃の私は、家族全員が汗かきのため、不思議に思った事はありませんでしたが、高校・大学生になってから、他の人達よりも異常に汗をかく自分が遺伝的な多汗症である事に気づきました。 注意しなければと思った私は、脇に汗のシミができないように、年中、脇汗吸水シートを利用し、汗をかく事で、肌がベトついたり、嫌な臭いが発生しないように、制汗スプレーやウェットティッシュを携帯するようになりました。 食べ物にも注意し、香辛料を効かせている食べ物やアルコールは発汗作用が強いため、気の合う友達以外の人との食事時以外には、控えるようにしていました。仕事の昼休憩に上司に誘われてラーメンを食べた時には、冬にもかかわらず、顔から首に垂れるまで汗が出てしまい、上司だけでなく、店員の方にまで気を使わせてしまいました。また、皆でワイワイと食べる鍋料理や焼肉、鉄板焼が大好物でしたが、汗が大量に噴出する事が頭を過り、避けていました。 多汗症治療のために、漢方薬の服用や通院治療を試みるものの、体質改善できず、思い悩んだ時期もありましたが、27歳の時に多汗症である自分を受け入れてくれるパートナーとの出逢いにより、悩む事が減り、食べ物を我慢する事も少なくなりました。

多汗症に効く食べ物

私の妹の旦那さんはかなり太っていて体重は100キロを越えています。太っているので普通の人の何倍も汗をかくそうです。とにかくすごい量の汗がしたたり落ちるという感じで、普通の汗っかきならいいのですがここ何カ月か汗のにおいがきつくなって、以前と比べても噴き出すように汗が出るようになったらしく、妹は一度医者で診てもらおうと旦那さんを連れていったところ、診断は多汗症でした。 中度ぐらいのレベルだったようですが、重度の多汗症だと手術をする場合もあるそうです。食べ物に気をつけ、定期的に通って薬を飲むとよいと言われたそうです。 妹は食事を変えて体質改善をしてみようと思ったそうで、普段の食生活を和食に切り替えることにしました。一番よい食べ物は豆製品らしくて、豆のイソフラボンが身体の調子を整えてくれるそうです。お豆腐や納豆、お味噌汁という和食メニューを増やし、あまり和食を食べない旦那さんに食べやすいように工夫したようです。 また、精神的にリラックスして汗があまり出ないようにするためにハーブティーが効くそうで、お茶の変わりにこれを飲むようにすすめたそうです。今のところ格段によくなったとは言えないそうですが、和食で体重が減って身体が楽になってきたそうです。これからも食生活を見直してがんばっていくと言っていました。

気になる汗っかきを治したい

人間の身体は主に交感神経と副交感神経でコントロールされており、多汗症の人はこの内の交感神経が活発に働いてしまっているといえます。この交感神経の働きを抑えるために、多汗症の人は次のような行動を心がけることが大切です。 1、納豆、豆乳、豆腐といった大豆製品の食べ物を食べること 2、ハーブティーを飲むこと 3、きゅうり、なす、トマトなどの野菜を食べること まず1ですが、これは大豆製品にイソフラボンが含まれていることが関係しています。イソフラボンは発汗作用に効果的であり、交感神経の働きを抑える役割を担っています。続いて2ですが、これはハーブティーを飲むことでリラックス効果を得られることに関係しています。これも1と同じく副交感神経の働きが活発になり、交感神経の働きを抑えることができます。3については、これらの野菜はクールベジ(クールベジタブル)という食べ物であり、「体を冷やす野菜」という意味を持っています。この食べ物は『体内の熱を外に放つ役割』を担うカリウムが多く含まれています。これは特に多汗症の人にとって効果的な食べ物です。 以上のことから、多汗症の人は大豆製品やクールベジなどの食べ物、ハーブティーなどのリラックス効果を得られるものを飲むことで多汗症の症状を抑えることができるのです。

赤い食べ物と多汗症

ある赤い食べ物には私達の身体に深く関わりがあります。トマトと唐辛子です。みなさん御存知の通り唐辛子は辛いです。あの辛さの正体カプサイシンは、体を温める効果があります。体を冷やす効果もあるとネット等を通じてよく見ますが、これは体が温まり、汗をかき、それが蒸発して体が冷えるということを言っているので、多汗症の人にとっては唐辛子は最強の敵の一つになりえます。体を温めるというのは、体温が上昇するということなので、普段では汗をかかない動きをしただけでも汗をかいてしまい、汗をかいてしまったことで緊張してしまい体温が下がらず、また汗をかいてしまう。こういう連鎖が起こりかねません。 そこで、登場するのがトマトですが、冷たいトマトと暖かいトマトは、真逆の作用を引き起こします。多汗症の人には、冷たいトマトは味方、暖かいトマトは敵です。冷たいトマトには、体を冷やす効果がありますが、温かいトマトには保温効果がありますので、先ほどの唐辛子の話と同じような連鎖をまねきかねます。 このように赤い食べ物を例に出して多汗症を体温との関係から考えてみましたが、これはいろいろな食材にもいえます。体を冷やすのか、温めるのかを見極めて食材を選べば、精神的にも安心し、少しは多汗症が改善するかもしれません。