多汗症の症状

多汗症の症状は、極度の緊張や精神的ストレスによって大量の汗をかくものです。
発汗とは通常、気温や身体を動かすことで体温が上がりすぎることから身を守る仕組みです。しかし多汗症は気温や運動ではなく、緊張などの精神的理由や他の病気が原因で必要以上の汗をかいてしまいます。

多汗症には種類があります。
●全身性多汗症
全身に大量の汗をかきます。更年期障害や急性リウマチなど、病気が原因で症状が起こります。

●局所性多汗症
脇の下や足の裏、手のひらなどの部位に発汗する症状です。緊張した際に発汗が増えます。睡眠時に比べ、覚醒時の発汗量は著しく増えます。
  
多汗症の症状を感じると、書類や新聞などに触ると濡れてしまったり、手から汗が滴るほどの量の汗をかいたりする人もいます。パソコンが汗で故障してしまったりと日常生活に支障をきたす場合もあります。足の裏に発汗すると、水虫や細菌感染、においを引き起こすことが多くなります。

汗をかくことや汗によって体臭がしてしまうのではと恐怖を感じ、人と会うことを避けるようになってしまうこともあります。

これって多汗症?悩む前にセルフチェック!

多汗症の原因

多汗症の主な原因は、交感神経が敏感すぎることです。交感神経は、緊張したときなど発汗を促す神経です。

●精神的ストレスや生活習慣が原因の多汗症
緊張やストレスを感じると交感神経が活発になり、発汗を促します。
肥満、カフェインやニコチンの過剰摂取も交感神経を刺激するので、汗をかくようになります。

●病気が原因の多汗症
多汗症は病気が関連している場合があります。以下がその一例です。

更年期障害:汗が大量に出ますが、エストロゲンの分泌によってすぐにひいてしまう場合があります。
甲状腺機能亢進症:基礎代謝が甲状腺ホルモンの増加によって高まり、全身に多汗が見られます。
褐色細胞腫:アドレナリンの大量分泌により代謝が高まって多汗になる場合があります。

神経質なだけ?まずは多汗症のセルフチェック!

多汗症の治療法

●生活習慣から多汗症を予防
カフェインやニコチン、辛いものは発汗を促す効果があります。バランスの良い食生活やタバコ、コーヒーへの依存をやめるように努めましょう。
市販の制汗剤を使用することで、一時的に汗の量を減らすことが可能です。さまざまな種類の制汗剤が販売されているため、自分の状況に合ったものを選ぶことが大切です。

●風呂で多汗症を軽減
多汗症の症状を軽減するには、緑茶風呂や酢風呂、笹風呂やマコモ風呂が効果的と言われています。

●病院で多汗症を治療する  
病院では、心身療法や薬物療法、手術による治療が受けられます。カウンセリングや自律訓練法、精神安定剤や神経遮断薬の処方などをしてもらえます。交感神経をブロックする手術は、身体への負担が少なく短時間で行えます。

そもそも自分は多汗症なの?悩む前にセルフチェック!