夏にお酢料理がおすすめな理由

夏バテしている女性
夏になると、カラダがだるくなったり、食欲不振になったり。こういった症状を感じる方は多いのではないでしょうか?

これは、いわゆる夏バテの状態です。夏バテは、日本の夏が「高温多湿」な気候なことや、冷房を使うことによる「室内外の温度差」によって体温をコントロールする自律神経の働きが乱れてしまうことが原因だと考えられています。

そんな夏バテ予防におすすめなのがお酢。臭覚などを刺激し、唾液の分泌量をアップ、胃腸の働きもサポートしながら、消化吸収を促してくれます。

またお酢の主成分である「酢酸」という成分が疲労物質の分解をサポート、エネルギー代謝を良くする働きがあり、夏の暑さで弱ったカラダの回復に役立ちます。

お酢の健康効果

お酢を大さじ1杯を計量する
健康に良いとされるお酢の摂取量は、1日あたり15㎖(大さじ1杯)程度と言われています。

ダイエット


エネルギー代謝を促し、余計なエネルギーをため込みにくいカラダ作りが目指せます。また血糖値の上昇を緩やかにしてくれるため、体脂肪の蓄積予防に◎。

高血圧予防


料理にお酢をプラスすることで素材の味や塩味を引き立てる働きがあり、減塩に役立ちます。

骨粗しょう症予防


お酢が胃液の分泌をサポート、カルシウムの吸収をよくする働きが期待できます。

便秘予防


腸の動きを活性化させ、老廃物の排出を促してくれます。

冷え性予防


血液の循環をスムーズにし、カラダも温めてくれる働きも期待できます。

代表的なお酢の種類

穀物酢


米酢
原料は、米、麦、とうもろこしなどの穀物。さっぱりとした酸味で和洋中、様々なジャンルに使いやすいお酢です。

種類にはもっとも家庭用としてもポピュラーになっている米酢の他、米黒酢、大麦黒酢などがあります。

黒酢


黒酢
穀物酢の1つで原材料は玄米。別名で玄米酢とも言われることも。

熟成させられている間に、褐色または黒い色がつき、熟成が長いものほど色が濃くなっています。味にはコクと旨味があるのが特徴的です。

また、肌に良いアミノ酸がバランスよく含まれ、美容や健康に水などで薄め、飲料として飲む方も多くいます。

果実酢


りんご酢
果物の果汁を使用したものが果実酢です。種類としては、りんご酢やブドウ酢などが有名です。フルーティな味わいが楽しめ、ドレッシングやマリネなどにも合います。

また、りんご酢にはカリウム、赤ブドウ酢にはポリフェノールなどが含まれ、むくみ予防やシミ予防が期待できます。

梅酢


梅酢
梅干しを作る際、梅から自然に出てくる副産物であるエキスを使用して作ったのが梅酢です。

梅酢は梅同様にクエン酸が豊富で、この時期の疲労回復に役立ちます。

もろみ酢


もろみ酢
沖縄産蒸留酒である「泡盛」を作る過程でできる副産物。クエン酸とアミノ酸が豊富と言われ、疲労回復に優れています。また代謝を促すことから若々しいカラダ作りをサポートします。

※お酢=酢酸発酵しているものとなりますが、梅酢、もろみずは酢酸発酵していないことから、農林水産省が定めた食酢品質表示基準に該当せず本来は食酢には含まれません。

お酢の酸味が苦手…緩和する方法は?

煮物
砂糖を入れたり、水で薄めたり、だしなどを使うことで酢の比率を控えるのも良いでしょう。

また煮物などの料理に活用することで無理なく摂取できます。

お酢の意外なアレンジ方法

お酢×牛乳


牛乳
牛乳コップ1杯に、大さじ2~3のお酢を少しずつ入れると、まるで飲むヨーグルトのようになり飲みやすくなります。

お酢×スイカの皮(白い部分)


スイカの皮
スイカの皮の緑部分(硬い部分)をカット。白い皮に塩少々とお酢、お好みで砂糖を入れ、半日つけるだけで簡単酢漬けになります。

美味しく余ったところを食べられるだけでなく、節約にもなって一石二鳥です。

お酢×焼きそば


焼きそば
定番の焼きそばにソースやマヨネーズにも酢が入っているように、ダイレクトにお酢そのものでも、さっぱりして美味しい焼きそばとして召し上がれます。

お酢×味噌汁


味噌汁
お味噌汁1杯に小さじ1程度のお酢を入れることで、さっぱりした酸辣湯風の味噌汁になります。

暑い季節でも飲みやすく具沢山の味噌汁にすることで野菜不足も補えます。

夏にピッタリのお酢を使ったおすすめレシピ

梅酢ドリンク

夏の疲労回復に☆さっぱり飲みやすい梅酢のサワードリンク


■ 材料
・梅酢:小さじ1
・炭酸水:コップ1杯(150ml)
・はちみつ:小さじ1
・レモン汁:お好みで(小さじ1程度)

■ 作り方
1. コップに梅酢、炭酸水、はちみつの順に入れる。
2. お好みでレモン汁を入れて、かき混ぜたら出来上がり。

■ ポイント
糖分の摂り過ぎ予防に、炭酸水は無糖がおススメです。

最後に横川先生から一言

ピクルス
最近は、私も疲労回復や夏バテ予防にブドウ酢をメインに薄めて飲んだり、酢漬けに使ったり、と様々な料理に使っています。

お酢を飲むとなんだかカラダのだるさが緩和され動きやすいことを感じています。

皆さんもぜひ、お酢を夏バテ予防、元気なカラダ作りに活かしてみてくださいね!

プロフィール

監修:栄養士 横川 仁美
食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。 お味噌汁レシピ研究家×薬機法に強いセールスライター。 管理栄養士を取得後、保健指導や重症化予防、ダイエットサポート、電話相談のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方の食のアドバイスに携わる。現在はコラム執筆・監修、レシピ作成、オンラインでのダイエットカウンセリングを中心に活動。 薬機法・景品表示法・健康増進法の知識も生かしながらさまざまなライティング活動を行っている