慢性心不全とは
慢性心不全とは、体内のあらゆるところに血液を送り出している心臓の働きが低下し、脳、腎臓、肝臓等の臓器に栄養や血液を十分に送ることができない状態が長期間続き、進行していく症候群と言われています。 年齢を重ねるごとに患者数が増えていく病気と言われていて、生活習慣病の1つとされています。
慢性心不全の症状
慢性心不全の症状は、血液が全身に滞る右心不全の場合、足を中心としたむくみ、体重の増加等があり、左心不全では、咳、呼吸困難、白色の泡のような痰、動悸等があるようです。足のむくみは、夕方になると靴がきついと感じ、むくみに気付くこともあるようです。呼吸困難は、就寝後、しばらく時間が経ってから息苦しくなることがあり、体を起こして座った状況で呼吸困難は改善します。夜間発作性呼吸困難症と呼ばれ、心不全の特徴的な症状とされています。初期の段階では、夜間頻尿があるようです。重症化すると、尿量は減少する傾向にあると言われています。全身的な症状では、疲れやすい、息切れ、倦怠感、腹部の膨満感、食欲不振等があるようです。息切れは、病気が進行すると、安静時にも起こることがあるようです。
慢性心不全の原因
慢性心不全の原因は様々あり、心臓自体の器質的な異常、心筋の障害、不整脈の3つに大別されていますが、高血圧、糖尿病等の基礎疾患でなることが多いと言われています。心筋梗塞、弁膜症、拡張型心筋症、除脈性不整脈、頻脈性不整脈も原因の1つとされています。弁膜症は、動脈硬化、虚血性心疾患の合併症として起こる傾向にあり、閉鎖不全症、憎帽弁閉鎖不全症等があるようです。拡張型心筋症は、原因不明の病気と言われていて、治療法が確立されていない為、心臓移植の対象となることもあるようです。拡張型心筋症は、あらゆる年齢にも見られるようですが、高齢者において増加傾向にあるようです。糖尿病、慢性腎臓病、睡眠時無呼吸症候群は心不全を発症させる危険因子とされています。
慢性心不全の治療法
慢性心不全の予防は、心不全と診断された時点で、食事療法、運動制限、薬物療法等の医師からの指示をきちんと守り、心不全を慢性化させないことが大切なようです。症状が落ち着いても、ストレス、過労、暴飲暴食、風邪を引く、薬の中断等で症状が悪化することも多々見られるようですので、日常生活の中でで気を付けていくことが大事なようです。太り気味の人は、食事療法等で体重を減らすことで、心臓への負担が軽くなると言われています。塩分の過剰摂取は、心不全を悪化させる為、塩分調整も必要とされています。
禁煙や、お酒の量を減らすこと等も慢性心不全の予防につながるようです。
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