腰椎椎間板ヘルニアの症状

腰椎椎間板ヘルニアの代表的な症状は、腰痛と坐骨神経痛です。坐骨神経に沿って、片側の臀部、太ももの後ろ側、膝から足首の外側、つま先まで、激しい痛みや痺れが起きます。組織が突出した側の神経根が圧迫を受けるため、片側に発症します。真後ろに突出する巨大なヘルニアの場合は、神経を圧迫する範囲が広いため、両側に症状が起きます。
痛みや痺れの他の症状には、むくみ、脱力感、筋力低下、筋肉の萎縮、知覚障害などがあります。馬尾型の腰部脊柱管狭窄症と同じような、陰部の痺れや排尿障害、間欠跛行といった馬尾症状が起きることもあります。

腰椎椎間板ヘルニアの原因

姿勢や動作に関わる環境要因と、本人の骨の形や体質などの遺伝要因に、加齢が加わりる事が原因です。
 座る、立位のまま前屈みになる姿勢や動作で、体重の約2〜2.5倍の圧力がかかるといわれています。これを繰り返す事により、椎間板へルニアに発展します。

腰椎椎間板ヘルニアの治療法

腰への負担を減らすことや椎間板の状態を良く保つことが腰椎椎間板ヘルニアの発症の予防になります。そのために下記のことが有効であると考えられています。
・正しい姿勢をとる
・長時間同じ姿勢をとらない
・ウォーキングや体操をして全体的に体を動かして血行を良くする
・ストレッチをして筋肉を柔軟にする
・体重が増加しないようにする
・筋力をつける
・重いものを持つときは中腰にならないように、腰を落として体にひきつけてから
足の力を使って持ち上げる

自然治癒することもあるので、まずは保存的療法を試みます。
保存的療法には、激しい痛みに対して局所麻酔やステロイド薬を注射する、神経ブロックや、筋力を強化するための理学療法、日常の痛みをとるために薬物療法があります。
保存的療法にて改善されない場合、手術療法を行う事が検討されます。