扁桃周囲膿瘍/扁桃周囲炎とは
扁桃周囲炎は、いわゆる「扁桃腺が腫れる」急性扁桃炎の炎症が周囲に波及し、細菌が扁桃腺の奥深くまで入ったものです。炎症に膿を伴うと扁桃周囲膿瘍と呼ばれます。抗生剤の投与で改善しない場合には、切開排膿を行う必要があります。放置すると菌が胸のほうまで広がり深頸部膿瘍や縦隔膿瘍を起こす場合があります。
扁桃周囲膿瘍/扁桃周囲炎の症状
扁桃や、扁桃のまわりにある口蓋弓(こうがいきゅう)の腫れや痛みがみられます。熱がみられることも多いです。痛みのため、食べ物や飲み物、つばを飲みこむのがつらくなり、よだれがでることもあります。口が開けにくくなることもあります。膿が頚部や、縦隔などに及ぶと、呼吸困難を起こすこともあります。扁桃周囲膿瘍/扁桃周囲炎の原因
扁桃周囲膿瘍は、急性扁桃炎から波及して起こることが多く、扁桃に起こった炎症が扁桃被膜という膜の外側に及んで、扁桃周囲炎を起こし、さらにひどくなると膿瘍をつくります。原因菌として化膿性連鎖球菌や、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌、などの細菌感染や、嫌気性菌などがあります。扁桃周囲膿瘍/扁桃周囲炎の治療法
扁桃周囲膿瘍では、膿を排出することが大切になります。膿瘍の場所や程度によって、注射針で刺して膿を吸引排出したり、メスで切開する場合があります。その後、しっかりと膿を出すためにガーゼドレーンなどが使われることもあります。これに加え、抗生剤の投与が行われます。扁桃周囲膿瘍を予防するためには、扁桃腺炎を予防し、また扁桃腺炎を悪化させないことが大切になります。そのためには、手洗いうがいをしっかり行い、早めに病院に受診し、必要に応じて抗生物質の使用を行うことが大切です。
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