点頭てんかんの症状

点頭てんかんは、主に生後5か月から6か月の間頃の乳児に多く発症する病気です。多くは、生後1歳を迎える前に発病することで知られています。
  
主な症状としては、
・頭を前方向にカクカクと倒すようにするけいれん症状(このとき、腕が上方向に伸ばすような姿勢を取ることが特徴)
・就寝時に、急に四肢を上方向に何度も上げる
・それまで笑顔が確認されていた子供が笑わなくなってしまう
・それまでできていたお座りの動作ができなくなる
・何も口に入れていないにも関わらず、口を動かす動作をする
などがあります。
  
これらの症状は、1日のうちに、数秒間に1度から数十回の間隔で幾度も繰り返されます。

点頭てんかんの原因

点頭てんかんの原因には、大きく分けて2種類あります。
  
1つ目には挙げられるのは、症候性です。これには、誕生以前の胎内において、何らかのウイルスに感染する胎内感染症や、先天的な脳疾患である先天性脳奇形などのほか、新生児頭蓋内出血や新生児低酸素性虚血性脳症など周産期のトラブルがあげられます。
  
2つ目の原因として挙げられるのは、特発性です。この場合には、それまでの発育・発達に何らの問題がない場合が多く、検査などでも原因の特定に至りません。全体に10%から20%の患者がこのケースに該当する場合があり、特別な理由が見出せないことが特徴です。

点頭てんかんの治療法

点頭てんかんは、先天的に持った要素が起因する場合や、原因を特定することが困難な疾患にあたりますので、予防法などは特にありません。
  
しかしながら、突発例の点頭てんかんであると診断された場合には、早期の治療を行うことによって、予後を良好なものにできる可能性がありますので、この疾患が疑われる場合には、早急に医療機関を受診する必要性があります。
  
治療には、抗てんかん薬、ACTH筋注やビタミンB6剤などを使用します。