寄生虫症の症状

寄生虫症の症状は、原因となる寄生虫により異なります。単細胞の原虫が寄生するものには、アメーバ赤痢やマラリアなどがありますが、主に腹痛や吐き気、発熱や嘔吐や下痢などの症状が出ます。
  
多細胞の寄生虫のうち円筒状の線虫が寄生するものには、回虫症やアニサキス症があり、腹痛や下痢、発熱、視力障害や肺炎などをおこします。
多細胞の扁平な葉のような形状の吸虫が寄生するものには、住血吸虫症や肺吸虫症などがあり、皮膚炎や下痢、血痰や喀血などが現れます。
  
多細胞でひも状の条虫が寄生するものには、エキノコッカス症や裂頭条虫症などがあり、腹痛や嘔吐、下痢や痙攣などの症状を起こします。基本的にどの寄生虫でも、下痢や嘔吐、発熱は起こりやすくなっています。

寄生虫症の原因

寄生虫症の原因は症状と同じく感染減が様々です。
原虫によるものでは、アメーバ赤痢は海外などの衛生環境の悪い地域で飲食物などから赤痢アメーバ嚢子を摂取することにより感染します。ほかにも、トキソプラズマ症のようにネコや鳥類から感染することもあります。
  
線虫によるものでは、アニサキス症はサバ、アジやカツオなど近海の魚を生食することで、アニサキスの幼虫が胃や腸壁に侵入することでおこります。ほかにも生野菜やイヌなどが感染源となることもあります。
  
吸虫によるものは、肝吸虫症はコイ科の淡水魚を生食することで肝吸虫の幼虫が侵入して感染します。条虫によるものは、エキノコッカス症は北海道に生息するキタキツネや野犬などに寄生する条虫の卵が口から感染します。

寄生虫症の治療法

アニサキス症以外の寄生虫症は潜伏期間が長いものがおおいので、症状が出た時には、家族や同居者も一緒に検査を受けることで、二次感染を予防できます。
寄生虫の感染を予防するには、生野菜や野草は水でよく洗い、淡水魚やサケ、マスなどはよく加熱を行います。海外でのゲテもの食いは避けておきます。
  
また、手洗いやうがい、食器や調理器具の煮沸洗浄を心がけ、部屋の清掃と、寝具の日干しを習慣化します。
ペットの糞には直接触れないようにして、ペットに触ったり、砂場で遊んだあとには、よく手洗いを行います。ペットを飼う時はよく獣医に相談し、必要であれば寄生虫の駆除をしてもらいます。