リウマチ性多発筋痛症(PMR)りうまちせいたはつきんつうしょう(ぴーえむあーる)

カテゴリ
膠原病や原因不明の全身疾患
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医師監修

リウマチ性多発筋痛症(PMR)とは

50歳以上の方に起こりやすい原因不明の病気で、体幹に近い部分の筋肉の痛みやこわばり、関節痛が主な症状の慢性炎症性の疾患です。そして女性の発症率が男性の2〜3倍と、中年以降の女性がとくに気をつけるべき病気であるといえます。

リウマチ性多発筋痛症(PMR)の症状

前兆になるような感染症などは、特にわかっていません。よくみられる症状としては、体幹に近い部分、つまり肩から上腕、首、臀部から大腿などの筋肉の痛みやこわばりから始まり、それが二週間以上続くのが主な特徴です。こうした筋肉の症状以外では、発熱(微熱程度)や全身の倦怠感、食欲不振や体重減少などの症状と、ごく少数ですがまれに抑うつ症状がみられることもあります。そして多くの場合関節の痛みを伴います。ただし、関節が腫れあがるほどになることはほぼないと言われています。

そのほかの関節の症状としては、朝の手のこわばりや関節痛がみられます。一般には夜の方が痛みが強く、睡眠時の寝返りなどで痛みを感じて目が覚め、睡眠不足になることもよくあります。これらの症状は急に始まることが多く、治療しないとそのまま続くため、症状が徐々に進んだように感じることもありますが、筋力が低下することはありません。

この病気は確定できる診断方法がないため、関節リウマチや神経痛、あるいは初老期うつ病などと診断されて、医療機関を転々とすることも珍しくありません。しかし一旦診断がつけば、多くの場合はストロイド治療で十分にコントロールできるといわれています。

リウマチ性多発筋痛症(PMR)の原因

リウマチ性多発筋痛症の原因は不明ですが、免疫系統の異常であることはわかっています。この病気を確定する診断方法は今のところありませんが、体の炎症症状を示す赤沈検査や血清CRP濃度が高値となり、そのほかにわずかな赤血球数の減少と白血球数および血小板数の増加がみられます。そして筋痛があるのにも関わらず、多発性筋炎にみられるような筋肉由来の血清酵素の増加はみられません。またリウマトイド因子や抗核抗体などは検査をしても通常は陰性の結果が出るといわれています。そのほかに遺伝子レベルではHLA-DRB1 04とHLA-DRB1 01の関連が報告されています。

全体の20%前後の患者さんには側頭動脈炎(巨細胞性動脈炎)という膠原病疾患を併発することが知られています。しかし欧米などに比べて日本では側頭動脈炎を併発する頻度は少ないので、この病気の全体としての性質も人種等によって若干違いがみられるようです(発病自体も、欧米とくにスカンジナビア半島の諸国で多く報告されています)。こうした合併症の存在から、リウマチ性多発筋痛症や膠原病疾患には共通する原因があるといえるのかもしれません。また直接的な原因とはいえませんが、過労などの外的要因が症状を強めることもあるようです。

リウマチ性多発筋痛症(PMR)の予防・治療法

原因が不明のためこれといった予防策はわかっていませんが、以前から自律神経失調傾向がみられる人が発症につながりやすいという見方もあります。また、これは多くの病気に共通して言えることですが、リウマチ性多発筋痛症にも心身のストレスが関与している可能性があると言われています。そのため几帳面で努力家、悩みなどをため込みやすいという人は、特に意識してストレスを発散し、心身をリラックスさせる方法を見つけておくと良いでしょう。

心身に疲労がたまっている、ストレスがあるなど自分では気がつかない場合も多々ありいつのまにか体の力が抜けない状態になっているかもしれません。特に気持ちが落ち込んだり疲れを感じなくても体が悲鳴をあげる前に、自分にとって居心地の良い環境をつくったり安らげる時間を作ってゆっくり過ごすと良いでしょう。それ以外にはバランスの良い食事と適度な運動に気をつけることも効果的です。また冷え性が筋肉のこわばりや関節の痛みを引き起こすこともあるので、夏場はクーラーで冷えすぎないこと、冬場は体を適切に温めることも重要です。

そして病気を疑った時は、自分で判断せずに早めに病院を受診しましょう。症状の良く似た他の病気と区別するためと、いち早く治療を開始するためです。
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