【医師が解説!】産後ママの「静養についての正しい知識」を教えて!

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監修:Doctors Me 医師

あまり一般的に知られていないかもしれませんが、産後のママは身心ともにダメージを受けており、すぐに普段通りの生活に戻れるものではありません。無理をすると不調を招く場合もあるようです。
産後はどのように過ごすべきか、医師に詳しい話を聞いてみました。

日本と欧米の近い

産後6~8週間を産褥期(さんじょくき)、その期間の女性を褥婦(じょくふ)と呼びます。
日本では産褥期には体をいたわる生活が必要だとされ、この時期に無理をすると
・更年期症状、更年期障害が重くなる
・骨盤や骨盤底の筋肉の損傷が十分回復せず、後の子宮脱や尿漏れにつながる
といわれています。

一般的に欧米・北欧諸国では、出産当日か翌日に退院することが多く、日本のように産後1週間程度入院するという国は珍しいようです。
しかし、産後の入院を要さない国では、母体の負担を減らすために無痛分娩が行われていたり、産後は自宅にで入院中と変わらない医療ケア・家事サポートが整っていたりします。決して日本の出産後の女性が甘やかされているわけではありません。

産後に乗り越えるべきこと

産褥期に乗り越えるべき変化はたくさんあります。

1.妊娠・出産のダメージ回復
・妊娠中にホルモンの作用で緩んだ骨盤や全身の骨格を元通りにする
・出産によりダメージを受けた骨盤底筋を回復させる
・会陰の傷を治し、排尿・排便機能を取り戻す
・子宮を急速に縮め、子宮内部の出血を止め、感染をさせない(弛緩出血や産褥熱となる)
・帝王切開の場合、皮膚や腹筋、子宮の傷を治す
・産後に急激に低下する女性ホルモンによる、精神状態変化のケア(マタニティブルーや産後うつが起こった場合には適切に対処)

2.育児まわり
・赤ちゃんに母乳の吸い方を教える
・育児による細切れの睡眠の生活に慣れる
・上の子どもがいる場合、その子の世話

3.手続きなど
・出生届、健康保険の届け、医療費など各種手続き
・親族や友人の見舞い、内祝いなどの対処
・職場への連絡

出産後の状態

出産直後は、ママ本人も達成感などで高揚していて、食事もでき、一見元気に見えますが、体と精神にはダメージがあり、少なくとも産後24時間は眠れるときに眠ることが必要です。

一般的には産後1週間程度入院し、その後自宅に帰ることになります。自宅に帰った後も、少なくとも産後1カ月まではできる限り自分のケアと赤ちゃんのお世話以外は、誰かに頼める体制を作っておいたほうがよいでしょう。

なるべく横になり、眠れるときに眠り、十分食べることを心がけます。重いものを持つ、自転車に乗る、長時間立つ、長距離歩くことなどは、骨盤の回復を遅らせる可能性があるので避けましょう。

産前の打ち合わせをしておくこと

産後どの程度元気かは、産前には予想できません。産前に家族で十分打ち合わせをし、家事の分担などの準備をしておくことが必要です。

・家の中を見直し、ものの位置が分かりやすくしておく
・家事しやすくしておく
・夫にある程度の家事を身につけておいてもらう
・子どもには家族が増えることを理解させる
ことなどが必要です。

公的サービスを活用する

産後向けには、いろいろな公的サービスが存在します。食材など宅配サービスの利用も検討しておきましょう。場合によっては、上の子どものための保育園・乳児院、ベビーシッター、産後ヘルパー、産後入院などの利用を考えるとよいでしょう。

産後入院とは、出産数が比較的少ない産院や助産院が、出産した施設を退院した後のママと赤ちゃんを受け入れ、宿泊させる制度です。ママの食事は出ますが、洗濯や赤ちゃんのケアは施設によって異なります。
自治体から補助金が出たり、産後入院できる病院を紹介してもらえることもありますが、家族がアクセスしやすい施設に産後入院の制度があるかどうか問い合わせるとよいでしょう。

思わぬ早産により、出産が早まることもありますので、妊娠8カ月程度の時点で、準備をある程度終えておく必要があります。こういった準備を十分にしておくことが、産後の静養をしっかり取れることにつながるのです。

通常の生活に戻すタイミング

一般的には骨盤や子宮の回復は産後8週間程度といわれていて、この期間を過ぎても過剰に安静にすることは、筋肉量低下などを招く場合もあります。産後1カ月までは安静に、産後2カ月からは活動を再開すると考えるとよいでしょう。

しかし子宮の回復や出血・貧血の状態によっては例外もあります。状況に応じ、柔軟に対応できる体制を作っておくことが重要です。

医師からのアドバイス

産後の安静のためには、産前の準備が何より重要です。
出産に気を取られ、産後の生活は準備も難しいと思いますが「1カ月は安静、2カ月以降は普段通り」と覚えて、イメージし準備を進めてみてください。

(監修:Doctors Me 医師)
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